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京都市交響楽団 第493回 定期演奏会
指揮:大友直人 独奏:オーギュスタン・デュメイ(ヴァイオリン) コンサートマスター:グレブ・ニキティン
【 2006年10月7日(土) in 京都コンサートホール・大ホール 】

■ メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 op.64   ヴァイオリン独奏:オーギュスタン・デュメイ
■ マーラー:交響曲第1番ニ長調 「巨人」
デュメイさんを追いかけて、いざ京都へ!
東京では昨日の大雨から一気に快晴へ。メンデルスゾーンの曲に相応しく、青空が広がった朝でした。しかし京都に着いてみると、青空と雨雲とが交互に広がっています。青空の中で小雨が降ったり止んだり…そんな1日でした。でもそんな天気だからこそ(?)、京都の空に虹を見ることが出来て、幸せ気分でコンサートホールへ向ったのでした。

さて、今回の感想なのですが…

デュメイさん、超 ーーーーー 格好良かった!!!

惚れ直しました。そして、改めて尊敬の念が深まりました。デュメイさんの演奏に出会えたことに感謝しております。行くべきして京都へ行ったという感じです。

今回あまりに良すぎて言葉が見つからず、雰囲気の半分も伝わらないかと思いますが御了承下さい。昨日は胸が一杯で、なかなか眠ることが出来なかった位です(爆)>世界にはまりやすいのですよね…

間違いなく、私が今年聴いたコンサートの中で1番の演奏だったと断言出来ます!
今までも良い演奏にいくつも出会えていて、そしてそれはどれも同じ位の素晴らしさだったので選ぶことが出来なかったのですが、今回は格別です。

指揮者の大友直人さんと一緒に登場されたデュメイさん。
リサイタルの時は、いつも少しくたびれた(失礼な表現ですね、すいません、汗)印象があったのですが、今回はなぜか体全体が若返っています! オケに囲まれると引き立つ方なのでしょうか…
指揮台に上がった大友さんとそのままのデュメイさんとの目線の関係が丁度良いのが(大友さんの頭の下にデュメイさんの頭があるという感じ)、またデュメイさんの大きさを実感させます。立っているだけで、迫力があるのです。
今回は譜台はありません。よって、デュメイさんも眼鏡を掛けていらっしゃいませんでした。

そして、出だしからデュメイさんの音色でメンデルスゾーンのコンチェルトが始まりました。
色々なCDを聴いていて、メンコンの出だしは細く高音を響かせて始める方がほとんどだと感じていました。その中でデュメイさんの録音は、太くしっかりと始まられています。その点が私のデュメイさんのメンコンの好きな部分です(あと、やはり1音1音を無駄なくきちんと弾かれている所とか)。
今回のメンコンも、太く、そしてゆっくりめに1音1音を楽しませながら始まりました。
音も高音・低音ともすばらしく美しい! 演奏ではなく、音を聴いているだけでも満足出来てしまいそうな位(笑い)素敵な音がホール全体に響き渡りました。

面白いのは、このメンコン。「舞台上に指揮者が2人いた」 ということです。
大友直人さんと…そして、デュメイさんです。(むしろ、デュメイさんの方が指揮していたかも。)

私がひたすら感動したデュメイさんの格好良い部分は、正にこの点にあります。
容姿が格好良いのではなくて(いえ、もちろん素敵な方ですが!)、演奏に向かい合う姿勢が、もう何とも言えないくらいに格好良かったのです(感涙)
オケを自分の演奏で引っ張っていくソリストの姿が今までに何度か拝見したことがありますが、オケの演奏を自分で背負って演奏していたソリストは初めてでした。デュメイさん、背負っていたのです。「ついて来なよ!」ではなくて、「大丈夫だよ、一緒に演奏しよう!」って感じで。

演奏も、独奏以外の部分でもデュメイさんならではの弾きまわしをされていました。音の強弱の付け方も、デュメイさんならではのもの! デュメイさんの表現したいことがはっきりと分かる弾き方でした。
音楽で自分を出すというのは、弾くだけなら誰でも自己流に弾けば良いだけですので簡単ですが、それを聴衆の皆に理解してもらうためには、やはり原曲を理解し自信を持って弾きこなせるという基盤があってから先の問題で、本当にすごいことなんだなと今回デュメイさんの演奏を聴いていて、何度も思いました。

今までなかなか自分がイメージするようなメンコンに出会えないので、メンコンの魅力そのものに期待が出来ない感がありましたが、デュメイさんのメンコンは私のイメージするメンコンとは少し違いましたが、でもこれも1つの答えなのかな、と今回素直に受け止めることが出来ました。おかげですごくメンコンが好きになりました(笑い)

デュメイさん、時々(いえ、しょっちゅう…?)指揮者の大友さんの前に周り、大友さんの顔を笑顔で見つめながら演奏されるのです。>これまた観客無視状態なのですが…
きっと、大友さんと気持ちを共有するためと、自分の演奏で伝えたいことを大友さんを通じてオケの人に指示して欲しい現われなんだと思います。大友さんとしては怖いかもしれませんが(目の前に顔があるので)、ソリストが指揮者にここまでアピールする姿、とても良いと私は思いました。
必要な部分だけ指揮者を見たり、1人だけで弾いていたりというソリストの姿が多いと感じるので。

そしてデュメイさんは、ヴァイオリンやビオラの方に近づいて演奏したりもしていました(弾き振り状態なんです、笑い)。コンマスさんともアイコンタクトしたりして。オケの方のなかでは、大友さんではなくデュメイさんを見ていた方も何人かいらっしゃった気がします。
大友さんの指揮、私は好きなのですが、でもデュメイさんの横に立たれたら、失礼ながら霞んでしまいました。デュメイさんの周りには華があったというか。それだけ、曲に対する姿勢が舞台上の中で際立っていました。そして、それが音となって現われていたのです。

中でも心を奪われてしまったのが(!)第3楽章です。
第3楽章はオケがデュメイさんの演奏についていけなくて、盛り上がりに欠けた部分がありました。結構重要な部分で。
そうしたらデュメイさん、オケを見回しながら弾き方を大きめにされて、まるでオケをかき混ぜるかのようにして盛り上がりを作り、曲全体の流れを上手くまとめてしまったのです!
指揮者、何やっているんだ…という気持ちもありますが(失礼ながら)、そういったデュメイさんの力のようなものに、たまらなく感動しました。
自分さえ上手く弾ければ良いって考えではないのですよね。素晴らしいです! ブラボー!!!

演奏後の拍手は、それはもうとても大きいものでした。
皆さん、デュメイさんに惜しみない拍手を送られていました。
本当、京都に行って良かった…

2006年10月8日 記

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