戻る |
Symphonieorchester Daniel Harding Gastkonzert |
【 Samstag, 03. Marz 2012, Hongkong, Culture Centre 】 Dirigent: Daniel Harding Anton Barachovsky (Violine) und Maximilian Hornung (Violoncello) Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks ■ Ludwig van Beethoven : Ouverture zu "Egmont", op. 84 ■ Johannes Brahms : Doppelkonzert fur Violine, Violoncello und Orchester a-Moll, op. 102 ■ Franz Schubert : Symphonie C-Dur "Grose", D 944 アンコール: □ ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ II. Tres vif vn:アントン・バラホフスキー vc:マクシミリアン・ホルヌングのデュオによる □ エルガー:エニグマ変奏曲より ニムロッド |
私たちのアジアツアー2日目。 昼間は深センの街を充分に満喫し(北京ダック食べましたよ!>美味しかったデス♪)、再び香港に戻りました。個人的にはこの2日間食べ過ぎてしまい、喉がすごく苦しかったです。苦しいと言うか痛いと言うか。友人に胃腸薬を頂きつつのコンサートとなりました。>ありがとうございました。 今日は何と言っても、バラホフスキーさんとマクシミリアンくんのドッペル〜〜!!!>やったー! もう、こんなプログラムを聴けるチャンスは二度と無いかもしれない(日本では絶対に無い)バイエルン放送交響楽団の首席奏者2人をソリストに迎えてのブラームスのドッペルです。ゴージャス! 昨年9月のラジオ放送の録音 at ガスタイク をこれまでに何度聴いたことか。。。 それがついに、『生演奏』で聴けます! 楽しみ! 香港のホールの係員さんは深センのホールの人に比べて、「固い」イメージがありました。決して悪い人ではないのでしょうが、何かと態度が規則、規則感に溢れている感じがして。 ちょっと近寄り難い私・・・ さて、本日は19:30開場、20:00開演でした。 会場の香港文化中心(Hongkong Culture Centre)については、香港へ到着した2日前にばっちり確認済みの私たち(笑) 19:30頃に開場を待ちつつも私はお手洗いに行ったのですが、なぜか皆さん大急ぎで用を済ませて走っていきます。 ほ、香港って 時間に正確とは言え、開場時間ですらここまで走るのか…>良く分からん! つられて私も小走りになってしまったのですが、実際は19:30に他の階でモンテカルロ・バレエ団が始まり、皆さんはそのために走られていたようです。「開場」時間のために走っている人は やはりいませんでした(苦笑、ですよね!) ここは色々なホールが集合した建物だったようです。ちなみに同じ時刻、香港島の大會堂ではヨーヨー・マさん&シルクロード・アンサンブルのコンサートがありました。 ヨーヨー・マさんと言いますと、どうしても前回のバイエルン放送交響楽団の来日公演(ドヴォルザークのvc協奏曲)のあの世界を思い出さずにはいられません。 19:30になっても開場されず、しばらく椅子で休んでおりました。 すると偶然お隣に日本人男性が2人座りまして、ここのホールのお話などをされていました。 >それを耳をダンボにして聴いた私たち。 『 先入観を持たれてしまうとアレなんで、あまり言いたくは無いんだけど… ここのホールって、音が上に抜けてしまってねぇ… 』 ―― と、いきなりこのホールへのマイナス発言!>ここより○○のホールの方がいいと お話されています(汗) 「音が上に抜けてしまってねぇ…」 という言葉を、数十分後に私たちも体験することになる訳ですが(爆) 本当にここは音が上に行ってしまうホールでありましたよ。 1人は香港在住、もう1人は日本からいらした方のようでした。音楽評論家なのでは?! と最初推測しましたが、その後の他の方への挨拶などを聞きますと、1人の方は企業オーケストラの団員さん(チェロ)とのことでした。企業のオーケストラというのがあるのですね。初めて知りました。 他にもきっと、たくさんの日本人(香港在住&日本から遠征)がBRSOの演奏を聴きに来ているのだろうなぁ、今は隣で会えないだけで。 本日のチケットは発売日当日に友人がWebで注文をしてくれたものです。>ありがとうございます! ブロック選択だったのですが、オーケストラを聴くにはとても良い中央付近の席です。たぶんここら辺が普段SS席になるのではないかなー などと、私は思いましたv 昨日の深センでは舞台奥に電子掲示板がありましたけれども、このコンサートホールでは『40th 香港芸術節』のにぎやかなボード(?紫っぽい)が掛かっておりました。 大拍手の中、バイエルン放送交響楽団の皆様が舞台に登場! 本日のコンサートマスターさんは・・・ Radoslaw Szulcさん! >いつも来日公演でコンマスがバラさんかこの人かと私が最初の登場をハラハラしている、ある意味私の恋敵?! ・・・ではなく、 フロリアンさん! >彼は私が勝手にスーパーマリオのルイージと呼んでいる人。いつもコンマスの隣か後ろに座っています。 ・・・でもなく、 Tobias Steymansさん! でした。 ・・・だ、誰ですか、あなたは・・・(爆) トビアスさん。 映像では拝見したことはありますが、あなたがコンマス席に座るとは・・・初めまして、デス。 確かにBRのホームページで台湾でバラさんたちがブラームスのドッペルを練習されているお写真で、あなたがコンマス席にいらっしゃいましたが。 そうなるとRadoslaw Szulcさんは今回のツアーには参加されていないのかなぁ、育児休暇でも取得されているのかしら…と、妙に気になってしまう私でありました(いるとがっかりですが>バラさんの演奏が聴けないので いないといないで心配)。 1曲目、ベートーヴェンのエグモント序曲。 …深センでも聴いた曲ですが、やっぱりコンマスがバラさんでないと舞台が締まらないです(笑) あ、これは私の個人的感想です。BRの演奏はそれはもう素晴らしいですよ! 失礼ながらも、私の頭の中でトビアスさんとバラさんのお姿を入れ替えたりして。 そして超・期待の2曲目、ブラームスの二重協奏曲! 舞台に待ってました、 のアントン・バラホフスキーさんとマクシミリアン・ホルヌングくんが登場! >たくさん拍手をしてしまいましたv バラホフスキーさんはリサイタルをされる際にいつも着られる詰襟系の黒の上下、マクシミリアンくんも黒の上下(確か上はブラウス)でした。わぁ、楽しみ! …何と言うか。観客だけでなく、舞台上のBRの皆さんからも暖かく迎え入れられている空気が伝わってくるのですよね〜 いいですよね、こういう空気! 皆、笑顔、笑顔。 私はブラームスの二重協奏曲はのCDは色々持っているにもかかわらず(演奏家目当てで)、なぜかどれも未開封でした。今となっては何を持っているのかも分からない状態です。 昨年9月にBRSOの定期演奏会でバラさんとマクシくんの首席お披露目として(?と私は勝手に思っている、笑)この曲を演奏された際に、BR KLASSIKのライヴ放送で初めて真剣に聴きました。 あの時は日本時間3:00に起きて、PCの前に貼り付いておりました(笑) バラさん目当てで聴いたのに 耳はなぜかマクシくんのチェロの音色を追ってしまいまして、それ以来マクシくんの演奏も気になるようになりました。2人の息がぴったりで、音を聴いているだけでも嬉しくて。 当時、このプローベの映像が2人のインタビューと共にupされたのですが(今でもYouTubeで見られます)、その際に始めのオーケストラ部分でマクシくんが「バーーン、ババン!」と気持ち良さそうに一緒に歌っていたのが印象的だったのですが、今日はどうなのかなぁ…というのも楽しみの1つでした。 前回の来日公演で、ヨーヨー・マさんとのデュオのアンコール前には極度の緊張をしていたマクシミリアンくん。今回はそういうことは無く(当たり前だ!)堂々とチェロを構えておりました。 バラホフスキーさんはいつものリサイタルの様な感じでしょうか。落ち着いて譜面台の前に立たれています♪ 私はバラさんの協奏曲は生で聴いたことが無かったので、そういった意味でも期待しておりました。 そして、ハーディングさんの指揮の元、バーーン、ババン! と、ブラームスが始まりました。 …マクシくんはオケと一緒に歌ってはおりませんでした(笑)>最初のチェックポイント。 BRの音はいいなぁ〜と浸っている間もなく、すぐにマクシくんのソロに入ります(その間、バラさんは真面目な顔をしてマクシくんの音色を聴き入っています。といってもマクシくんを直接見ることは無く)。 やっぱり最近のマクシくんのチェロの音色はいいと思います。指で弦を弾く音も魅力的。チェロを変えたのでは?と思ってしまう位、昔のCDなどと比べると 断然今がいいのだなぁv それに比べて、ヴァイオリンの入り方はチェロ程 見せ場が無く、普通に入り… どうしてブラームスはこんな不公平な作り方にしたのかと文句を言いたいです(苦笑) 続くヴァイオリンとチェロの会話が素晴らしいからいいけどさ。 バイエルン放送交響楽団をバックにソリストとしてのバラさんを初めて見ましたが、やっぱりバラさんはバラさんなのだなぁと思いました。 久しぶりに立って演奏するお姿を見て、バラホフスキーさんのリサイタル(海老名)に初めて行った時のことを思い出しました。あの時のままのお姿がそこにはありました。 コンサートマスターとして椅子に座って演奏する姿も姿勢が美しくて大好きなのですが、ソロで立って演奏するお姿もバレエを踊っているかのように(体の移動のさせ方や腕の動きなどが)美しいのですよv バラさんの演奏を聴きに行った時にそのことをまず最初に感じたのですが、今回も最初にまずそう思いました。 ただ、バラさんのヴァイオリンはコンサートマスターさんとしては素晴らしいと思うのですが、協奏曲のソリストとしては馬力が足りない… のです。正直。。。>そこを含めても好きなのですが! マクシくんのチェロも似たような事が言えて(すいません!)、コンサートホールの音響のマイナス面もあってか、全体的にはこじんまりとしたドッペルとなりました。(録音などを聴くと、また違うのだと思いますが。) 客観的に言いますと 舞台に華が無いと言いますか、少し地味でした。 私の狭い目線での例えで申し訳ないのですが、これがオーギュスタン・デュメイさんとジャン・ワンさんだったら… 諏訪内晶子さんだったら、ヨーヨー・マさんだったら… 音色では無くて(音の魅せ方?)、何か違うと思うのです。技術以外の何かが。もしかしたらソリスト特有のオーラなのかな。>よく分かりません。 派手がいいと言いたい訳では無いのですが。 ただ、個人的には、それはもう夢のような幸せな空間と時間でしたv …そう感じたことも、隠さず感想の1つとして残しておきます。 バラさんとマクシくんのやりとりは素晴らしく、「あ、この部分は2人で一緒に弾いていたのか!」など、実際演奏される光景を見て 初めて分かった部分も多々ありました。 昨晩のテツラフさんのブラームスのvn協よりも、ブラームスらしいブラームスでした。さすが、バラさんとマクシくんです。いや、これが普通なのでしょうか(笑) 演奏後も、たくさん拍手をしてしまいました。もちろん、BRの皆様もたくさん拍手をしておりました。 友人と「アンコールはガスタイクでも弾いていたラヴェルを聴きたいよね!」と、事前に話していたのですが。そのリクエストに答えてくれたかのように、アンコールはマクシミリアンくんが「ラヴェル…(以下、聴き取れず)」と言って下さいました。 これが1人でも多くの方に聴いていただきたい位(特にバラさんとマクシくんを知っている方)、楽しくて、格好良くて、素敵なラヴェルでしたv >全楽章聴きたい! バラさんとマクシくんの演奏で初めて知った曲なのですが、生演奏は一段と良かったです。どの部分をどちらが演奏されているのかも分かりましたし(お二人とも忙しそうな曲)。 この曲の名盤があったら、CD欲しいです。 最初は ポン(ヴァイオリン) ポン(チェロ) ポン(ヴァイオリン) ポン(チェロ) と、交互にピチカートをする所から始まります。>これだけでも、何かいい感じでしょう?! そこから演奏と音程を変えて、ジャズっぽくジャガジャガ ヴァイオリンとチェロの会話が続くのですが、このコンビネーションとリズムの取り方は、御2人ともが素晴らしい奏者であり、気持ちが通じていないと成り立たない難しい曲!>だと思いました。バラさんたちは完璧。 タタタタ タタ タタタン タタタタ タタタン (vn ピチカート) ジャージャー(vn&vc) … 音だけ聴いていても、面白いのです(笑) バラさんは笑いを取ろうとしても、そこにある知性を隠しきれないので心の底からの笑いを取るのは難しいと思うし(ものすごく勝手な想像)、反対にマクシくんは無条件で人を惹きつける魅力を生まれ持っている方なので、ちょっとした動作でも客席の本能的な笑顔を得ることが出来る。 その2人のやり取りは絶妙で。このコンビは最高だなぁだと思いました。 途中でマクシくんの譜めくりをしに、1stヴァイオリンのフロリアンさんがこっそり2人の間に来たものポイントが高かったです(笑) またしばらくして、舞台に向かって右側にいる2stヴァイオリンの女性の方が楽譜に近づこうか迷っている感があり、最終的には再びフロリアンさんが楽譜の所へ行ったのですが(舞台の様子が少しおかしかった)、これはBRのホームページによると 舞台上の冷房の風が強すぎてマキシミリアンくんの楽譜がめくれそうになったためだったそうです。>そんな寒い中で御2人は演奏されていたのですね! 最後は、マクシミリアンくんが右足で楽譜を押さえ 冷房の風に対抗して演奏(笑) 客席から暖かい笑いが起こりました。本当、マクシくんは何気ない動作でも魅せてくれる方ですね! その横にいる大人な感じのバラさんも良かったなぁv >マクシくんのお陰で大人感倍増。 大満足な アンコールでした。 バラホフスキーさん、マクシミリアンくん、ありがとうございました。 後半は昨日と同じくシューベルトのグレート! このホール、元々冷房が効いていて寒かったのですが、後半に入るとさらに寒くなりました(怖) 本当はコートを着たかった位です。寒すぎ! 1曲目のエグモント序曲同様、コンサートマスターのトビアスさんを頭の中でバラホフスキーさんに置き換えながら聴いてしまいました。>すいません。 こうなると、いつものRadoslaw Szulcさんって素晴らしいコンマスなのだと分かりました。 トビアスさんとRadoslawさん&バラさんと何が違うかと言いますと、熱気…でしょうか。曲に対する熱さが違う気がするのです(それとも単に弾き方のフォームの違いなのでしょうか?)。 その周りのフロリアンさん、チェロのヘルムートさんやセバスチャン、ビオラのヘルマンさん、2ndヴァイオリンのリーさん… めちゃくちゃ熱い演奏をされる方です! それはRadoslawさんやバラさんが中心になっているからこそ、まとまるのであり、BRそのものが格好良く見えて仕方が無くなる(笑、とりあえず管パートを除いて考えますと) のではないかなぁと今回思いました。 注:トビアスさんが悪い訳ではありません。私の思い込みです。 今日でもうグレートが聴けなくなるのかと思うと残念でしたが(永遠にリピートして終わらないでいただきたかった)、素晴らしい演奏を2日間も聴けて嬉しかったです。きっとこの演奏は 私の頭の中で、マーラー5番、ブラームスの2番、チャイコフスキーの5番(以上、来日公演でのお気に入りな演奏)と共に残ることでしょう。来て良かったなぁ、深セン、香港。。。 アンコールはエニグマ変奏曲より ニムロッド。 昨日同様、開演が20:00でしたので この時22:00を過ぎておりました。 電車の関係か、急いで退席される方が今回多かったです。遠くからいらしている方が多かったということでしょうか。昨日はそういう方、目につかなかったのですよね(1列目だったからかもしれませんが!)。深セン公演は地元の方が中心に集まったコンサートだったのかなぁとふと思いました。 バラホフスキーさん曰く、明日も舞台に上がるとのこと!>もちろんコンサートマスターとして。 3日間、バラホフスキーさんの演奏が(というかBRの演奏ですが)聴けるなんて、幸せだなぁ… これで最後とは残念ですが、明日の演奏会も期待しつつホテルに戻りました。 BRでバラホフスキーさんがソリストを務めるだなんて、日本公演では絶対無い(と言い切れる!)ので、このパンフレットは宝物です。ソロだもん! 紹介されているもん! 安東だもん!>それは関係無いけど。 公演終了後、楽屋口からはバラホフスキーさんとマクシミリアンくんは一緒に出てきたのですが、マクシミリアンくん待ちをしていた方はちらほらいらっしゃいました〜v アンコールでもマクシくんの魅力は満載でしたし! お二人とも達成感に溢れていて、観客の私たちも幸せな気持ちになりました。 2012年3月17日 記 |
▲上へ |