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ラ・フォル・ジュルネ金沢 2日目 熱狂の日 音楽祭2011 「ウィーンのシューベルト」 2011年5月4日(水) at 金沢 |
【331】 金沢市アートホール テレーゼ・グローブ ラファエル・ピドゥ(vc) ミシェル・ダルベルト(p) ■ シューベルト:楽興の時 第一曲,第二曲,第五曲 D780 ■ シューベルト:即興曲 D899 第3番,第2番 ■ シューベルト:アルペッジョーネ・ソナタ イ短調 D821 |
【314】 石川県立音楽堂 コンサートホール シュパウン オーケストラ・アンサンブル金沢 井上 道義(指揮) ミシェル・ダルベルト(pf) ■ シューベルト:交響曲第2番 変ロ長調 D125 ■ シューベルト(リスト編曲):さすらい人幻想曲 ハ長調 D760(ピアノ・オーケストラ版) アンコール ■ シューベルト:ワルツ 《クッペルヴィザー・ワルツ》 Ann.I-14 Pf:ミシェル・ダルベルト独奏 |
昨日がとても素敵な1日だったので、2日目も楽しみでした(笑) 昨日も今日も金沢は良い天気です。野外での演奏も気持ちが良いでしょうね〜v 本日私は2公演あります。 まずは幻想曲のチェロバージョンとアルペジョーネ・ソナタです。 チェロがアンリ・ドマルケットさんからラファエル・ピドゥさんに変更になったのですが、「ピドゥさんも素敵だよ!」と聞いておりましたので(!)朝から期待が高まります♪ 幻想曲は元々、ヴァイオリンとピアノの掛け合いが素敵な曲ですよね〜vvv ダルベルト先生の伴奏は特に好きで(ヴァイオリンが主体の曲とは思えない位。ポン、ポンとヴァイオリンに語りかけていく演奏をされます)、それがチェロバージョンになるとどのような感じになるのだろう…と楽しみでした。 昨日のダルベルト先生のソロ公演の際にギリギリの遅刻をしてしまいましたので、今日はそれだけは避けなければ…(といいますのは、席が昨日と全く同じだったからです。なぜ、1列目の先生の目の前のお席が2公演も取れたのかは謎です。自分でもびっくりしました。)と、早めにホテルを出ました。 普段は会場の掲示板を見ないのですが、昨日の先生の演奏があまりにも素敵だったので、同じホールだしせっかくなので記念に写真を撮っておこう…と掲示板に近づきますと、曲目が変更になっております!(ですが「曲目が変更になりました」の文字はなかったし、正しい曲目が書いてある紙はここ1ヶ所だけのようでしたので、この掲示板を見なかった人は曲目変更に気づかなかったと思います。) あ、楽しみにしていたチェロ版幻想曲から楽興の時と即興曲の抜粋になっている… 残念。 ………。 …って、これ、ダルベルト先生のソロじゃないですかっっっ!!! 残念だけど嬉しい。 … いえ、残念以上に嬉しい。。。 わーーーい!!! 何だか、LFJ金沢は私にとって本当に「ミシェル・ダルベルト祭り」となったのでした(爆) シューベルトの力はすごいぞ。 金沢へ来て、良かった。。。 ありがとう、先生。ありがとう、ピドゥさん。ありがとう、LFJ金沢。 曲目変更に気づいていらっしゃらない方は、開演前に「何でチェロの席が無いのだろうね〜 椅子も持参で登場するのかな?!」などと話していました。 開演時間10:30になりますと、ダルベルト先生だけが(!)舞台に登場! 昨日のソロと同じ洋服で(黒の詰襟っぽいタイプのもの)、胸のハンカチーフが緑の模様(水玉模様か葉っぱの模様に見えたのですが)でした。こういうハンカチーフも爽やかで素敵だなぁ… 本日は上着の袖口と下のブラウスの長さは丁度良かったみたいです(笑) 先生、決まっていました! 昨日の曲は、シューベルトの怒りや悲しみのような どちらかというと激しいタイプの曲だったような気がするのですが(先生の強烈な連打が続出していました!)、始めの楽興の時の第1,第2は歌曲王シューベルトをイメージさせるような可愛らしく、やわらかな曲のように感じました。 この曲は私も勉強不足で全部が頭に入ってはいないので、家に帰って改めてCDを聴いてみましたが、この日の演奏とは、全然違っていました… 単に生演奏だったから、なのかもしれませんが。でもそれだけではないような。 CDよりもっとインパクトとクセのある演奏でした。鍵盤に打ち込む1つ1つの重さが違うと言いますか。一度聴いたら耳から・心から離れません(笑) 素人の感想なので外れだとは思うのですが、第1はドビュッシーの「ゴリウォーグのケークウォーク」が頭に浮かびました。可愛らしい曲だな…と(あくまでも昨日比ですが!)。 ピアノが歌っている〜♪ 第2は「これは今回の震災への追悼曲…?!」と思ってしまったのですが、前半は人の心の中にじんわりと沁み入ってくるというか、人の心を包み込んで守ってくれるような、優しいピアノの音色がホールを響き渡りました。 こういうのもシューベルトなんだなぁ… と、しんみり&ドキドキしながら聴いていますと最後の第5。 めちゃくちゃ激しい連打、続出! >昨日の状況、再来!!! 先生のお顔が一瞬で真っ赤に! 首は真っ白なのに、お顔は真っ赤なのです。その境界線がすごかったです。 シューベルトとダルベルト先生の感情が(?)わぁ〜っと押し寄せてきたみたいで、こちらの胸も一杯になってしまいました(すごかったです!)。 思いがけずにこの演奏に巡り合えたことに、感謝の気持ちで目頭が熱くなりました。目の前の真っ赤なお顔の先生を見ていると、もう、感謝、感謝で。。。 第5は日本のお祭りのような、親しみやすい、ノリの良いテンポにも感じられますし、シューベルトの怒りと悲しみが音符に表れているとも感じますし、どちらにしても先生は格好良かったですv 楽興の時が終わりますと、ふぅ…、といった感じで先生はお顔の汗を一生懸命に拭きました(立ってお辞儀とか拍手は無しです)。 そして、鍵盤を拭くかのように右手で左…右…と撫でてから、そのまま即興曲へ。 ああ、昨日のアンコールは今日のための予習も兼ねていたのですね…と。 昨年の碧南でのアンコールを思い出しました(この時も翌日の公演のプログラムである「ノルマの回想」をアンコールで弾かれました。それがとても素晴らしい演奏で…)。 昨日も思いましたが、もう、ダルベルト先生の右手が神業なのです(笑) 何でこんなに音が輝いていて、滑らかなのかしら、と。 そして、左手のリズムの刻み方が絶妙なので音楽が活きるのです! 第3も第2も素晴らしかったです。 第2に関しては、特に2日連続で聴けるとは思っていなかったので、嬉しかったです。 この2日間で一気に大好きな曲になりました〜 >単純な私。 終わりますと、先生は「朝から思わず本気出しちゃいました。」みたいにやれやれ…と照れくさそうに(?)椅子を立たれたのですが、会場が大拍手だったので笑顔にv 続いてチェロの椅子が用意されまして、ピドゥさんと先生が登場! ピドゥさん、うわさ通り、素敵な方ではないですかっ! 先生には学生さんと思われるちょっと背の高めの若い男性が譜めくりさんで付きまして(とても緊張されているようでした)、昨日同様、椅子が先生にとっても近かったのです。先生とほぼ横並びな感じ? というか、先生がもっとそばに寄って!と近づけさせていたくらいで(爆) 先生が左端の鍵盤を弾こうとすると体が譜めくり君の膝の上に置いてある手とぶつかってしまうので、譜めくり君が気を使って手を引いていたくらいなんですよ! 近い、近い。 お二人のアルペジョーネはとても面白かったです。 息はとても合っていたと思います♪ 恐らく弾くスタイルはそれぞれ違うとは思うのですが、妙に合っておりまして。聴いていて気持ちが良かったです。幸せな気持ちになりました。 アルペジョーネ・ソナタって、私は丸くて柔らかいイメージがあるのですが(恐らく最初に聴いた演奏がパヴェル・ゴムツィアコフ氏とピリスさんだった影響かと)、全然丸くない! コテコテの男っぽいというか、力強〜い、アルペジョーネでした(笑) もし「男祭り」っていう単語があるのだとしたら、そんな感じでしょうか?>そんな単語ありましたっけ?! ふと今、頭に浮かんだのですが。 先生はピアノ三重奏の時とは違って、終始チェロの音色を活かすような伴奏に専念されていました。 ピドゥさんのチェロの音色も良かったのですが、ダルベルト先生が主旋律になり、ピドゥさんがピチカートをする部分。この部分でのお二人の会話も素晴らしかったです。 私の右隣のおじさん(ピドゥさんの目の前の席)。 元々プログラムと鉛筆を持参で席に座っていて(演奏後に感想でもメモるのでしょうか?)聴く気満々な方だったのですが、曲目が変わっていたので前半終了後に「曲目変更なんて案内あったの?」と、私に聞いてきました。「で、後半は幻想曲とアルペジョーネはどっちが活きなの?」と確認され、アルペジョーネだと知るとちょっと嬉しそうでした。 …にも関わらず! 途中から時々寝てるじゃないですかーーーっ! もしかしたら目を閉じて聴いていたのかもしれませんが、でもちょっと寝ていたと思いますよ。 このすごい迫力のピドゥさんのチェロの音色を会場内で一番多く浴びているはずのあなたが何やっているの〜っ! と。>このおじ様、強者でした(汗) ピドゥさんはお顔の表情も迫力ありますので、ピドゥさんとおじ様との2人を見比べているとおかしくて… 曲に全然集中出来ない! そして大拍手の中、本日の1公演目が終わりました♪ 素晴らしい公演でした。 続いては夕方からの私にとってLFJ金沢最後の公演。 アンサンブル金沢の演奏を聴くのは、私は初めてでした。 シューベルトの第2番っていい曲ですね〜っ! 予習しておりませんでしたが。後日、改めてCDで復習しようと思いました。 音楽監督の井上道義さんは私は久しぶりだったのですが、とても面白い方ですよね! 指揮の方法もLFJにぴったり! 見ていて飽きません。。。 楽しい指揮なので、隣の女性は途中で思わず噴いていました(爆)>分かる、分かる。 関西フィルと音楽監督のデュメイさんとの関係を観ていて思うのですが、オーケストラと指揮者の関係って大事なんだなぁと。きっとアンサンブル金沢の方々も、井上さんと一緒に音楽を表現出来て幸せなのだろうなぁと思いました。とても楽しそうでした。 そして、アンサンブル金沢は地元の方に大変愛されているオーケストラなのだなぁと会場の雰囲気から伝わってきました。 といいつつも第2楽章になりますと私、急激に睡魔が襲ってきまして(午後はずっと金沢の街を歩いていたので)、本命は後半のさすらい人なので失礼ですがそれに備えて眠ってしまいました(汗) 前半が終わると、舞台の中央にピアノが設置されました。その移動がスムーズで時間もほとんどかからなかったので、段取りの良さに好感が持てました。(普通もこんな感じでしたっけ。久しぶりのことで忘れてしまいました。) 井上さんと一緒にダルベルト先生が登場! 先生、午前中の上着が紺に変わっています。 遠くから見ると作衣みたいデス… というか、風呂屋の番頭。というか、職人…?! とても楽そうな感じの服でした。 さすらい人幻想曲は指揮者の井上さんも、アンサンブル金沢も、ダルベルト先生も、それぞれ素晴らしかったと思うのですが、リストはどうしてこういう編曲を作ったかなぁ…と。 リストに怒りを感じました(爆) オーケストラ版は以前ダルベルト先生の演奏をWebラジオで聴いたことがあるだけで、生演奏は初めてだったのですが。 (この録音も悲しい感じの出来上がりで。←先生の演奏が悪い訳ではありません!) ピアノがオーケストラに埋もれちゃってるし!>私の想像通りの展開! 原曲で私がお気に入りの場面とかが活かされていないし! 何でここでピアノの旋律とオーケストラの音を重ねちゃうかなーみたいな。 リストの気持ちが分からない… なぜここまで、この素敵な曲を安っぽくするのでしょう。うむ。。。 注:これはあくまでも私の個人的感想ですので。リストファンの方、申し訳ありません。 初めてこの曲を聴いた人は、この曲本来の素晴らしさが分からないのではないかと(涙) これこそ、家に帰ったらCDで改めて聴き直さなくては。 でも、演奏後は「ブラボーーー!!!」が飛び交いまして(アンサンブル金沢の常連さんだと思います)、会場大拍手! 大盛り上がりです! >先生、嬉しそう! 最後に井上道義さんが「本日の2曲を、明日10:30から東京で弾いてきます!」というと、さらに盛り上がりました(笑) 私も聴きに行きますよ〜っ!!! …で、ダルベルト先生はここでアンコールのプレゼントを♪ 先生のアンコールピースの1つ、クッペルウィザー・ワルツです。 …これを聴かないと、シューベルトのLFJじゃないですよね。幸せなひと時でしたv 演奏が終わると、井上さんがダルベルト先生に青いスニーカーをプレゼントしていました。その意味するところが私には分からなかったのですが、きっと何か意味があるのだと思います。 青いスニーカー。何なのだろう。。。 井上道義さん&アンサンブル金沢の皆様&ダルベルト先生の雰囲気がとても良かったので、明日のLFJ(at有楽町)も素敵な演奏が聴けると思います。 楽しみになってきました。 LFJ金沢は全ての会場が本当のコンサートホールですので(能楽堂もかな?)、どの会場でもどの席でも安心して音楽が楽しめます。金沢駅周辺の雰囲気は音楽一色となっておりますし、食事も美味しいし(食べる所が沢山あって困ることはありません、笑)、1人でも充分に楽しめる街でした。 今回のようにダルベルト先生が金沢にいらして弾いて下さるのなら、またLFJ金沢に参加するのもいいかなぁ…なとど思いました(笑) 金沢の街の皆様、お世話になりました。素敵な企画をありがとうございました。 明日は有楽町で連休の最終日を楽しみます〜 この門みたいなものが金沢駅のインパクトを作っていますよね〜 金沢駅は広いし、LFJを開くにはとても良い場所だと思いました。 この先を、右に曲がるが左に曲がるかが運命の分かれ道なんですよね…(笑) 昨日は左に曲がってしまいました! 素敵な曲がたくさん聴けた、思い出のアートホールですvvv 嬉しい曲目変更のお知らせでした(感涙) 先生、ありがとうございます! 2011年5月4日 記 |
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