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楽団創立40周年記念特別演奏会 Meet the Classic Vol.21 |
【 2010年9月5日(日) at いずみホール 】 指揮・お話:藤岡幸夫 ヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ 管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団 ■ アンダーソン:舞踏会の美女 ■ ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 作品88 ■ ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77 アンコール ■ エルガー:夕べの歌 ※ 関西フィルのみの演奏 |
ここ最近ずっと疲れておりまして、私にはめずらしく(やっと)デュメイさんのシーズンが来たのに、デュメイさんがもう来日しているというのに、気分が全然音楽、そしてデュメイさんの方向へ向きませんでした。(いつもはあと1週間、あと3日、あと1日・・・と、カウントダウンで公演を待つのですが。) 自分自身、本当に大阪まで行けるのかな? 当日体調不良で行けなくなったりしないかな? と不安でもありました。 ところが当日。 朝、目が覚めると同時に一気にテンションが上がりまして(前日とは大違い、汗)、「大阪に行くぞ! おぅ! デュメイさんが待ってるぞ!!!」って感じで、大変元気に大阪に向かいました。 新幹線の中でも、今更ながらにドキドキわくわくです♪ 本日の会場、いずみホールは私が初めて関西フィルさんとデュメイさんの組み合わせで演奏を聴いた、思い出のある場所です。モーツァルトのvn協奏曲第5番の弾き振りでした。 この時のことは今でも良く覚えているのですが、休憩中に本日の指揮者、藤岡さんがロビーで軽食を取っている関西フィルのファンの方(友の会の会員でしょうか?)1人1人に、本当に1人1人に声をかけて挨拶に周られていたのです。 正直、デュメイさんの公演なのに何で藤岡さんが顔を出すのよ・・・!と、ムッとした面もあるのですが(申し訳ありません)、でもそのサービス精神は素晴らしいなと頭が下がる思いがしました。 余談ですが、その時の公演の感想も当時綴っております。今は読み返すことが出来ない位、関西フィルさんに対して失礼なことを書いてしまっているのですが(本当に申し訳ありません・・・)。ですが、それは当時の正直な気持ちです。 私の気持ちが変わったのか、デュメイさんとの度重なる共演で関西フィルさんが変わられたのか。 今の関西フィルさんの音色は、「和」から抜け出て、西洋の風が吹いているように感じています。弦の音色が美しくなったなぁ〜っていつも思います。毎年、デュメイさんとの共演を楽しみにしています。 話を戻しまして、そのデュメイさんと藤岡さんが本日は同じ舞台で共演されるのです! ホールの細部を見る度に、どうしてもこの4年前のことを思い出さずにはいられませんでした。 また、今回デュメイさんが弾き振りではなくソリストとして舞台に上がられるのはこの公演だけですので(コミュニティコンサートは室内楽なので別口と考えて)、協奏曲はソリストに徹していただく方が好きだなぁ・・・v なんて勝手に思っていますので、ものすごく楽しみにしていた公演でした。 今年の「デュメイさん祭り2010(勝手に命名)」の中で一番期待しておりました♪ パンフレットを見ますと、アンダーソン 舞踏会の美女→ドヴォルザーク 8番が前半、ブラームス vn協奏曲が後半という流れでした。 個人的にはドヴォルザーク8番を最後の締めで聴きたかったのですが、関西フィルさんがデュメイさんと共演できる喜びと敬意、そしてそれがいかに価値のある、ものすごいことなのかということを私たちにも伝えるためにこのような形で表しているのだとも思いました。 関西フィルさんが登場し、コンサートマスターの岩谷さん、続いて指揮者の藤岡さんが舞台に登場し、指揮台に上がるとすぐに1曲目の「舞踏会の美女」が始まりました。>ゆっくり拍手する時間なし。 関西フィルさんの演奏が素晴らしいのか、曲そのものが素晴らしいのか、その演奏がいずみホール(素敵なホールですね!)の雰囲気と一体化して、「コンサートっていいなぁ・・・!!!」としみじみ感じる素敵な世界が広がりました。 私はこういう系の関西フィルさんの演奏を聴いたのが初めてなので、特に感激してしまいました。いいですね〜vvv その後、西濱事務局長が登場し、藤岡さんとの楽しいトークに入ったのですが。 この「舞踏会の美女」は「Meet the Classic」シリーズでは必ず1曲目で演奏する、お決まりの曲なのだそうです(知らなかった!)。その後のプログラムがどんな内容であろうと、この曲が必ず最初なのだそうです(笑) 関西フィルさんは今年創立40周年を迎えるそうで、それを記念して(?)本日は協賛いだたいている製薬メーカーさんからSOYJOY を 「7本セット」(わーい♪)にして帰りに配られるとのことでした。 また、藤岡さんと関西フィルさんとの付き合いも○年(忘れてしまいました)経つのだそうですが、藤岡さんが正指揮者となった時に「誰もがクラシックをもっと気軽に聴けるように。それも素晴らしいホールで体験できるように。」と、「Meet the Classic」のシリーズをまず最初に希望されたのだそうです。 そのMeet the Classicシリーズも今回で21回を迎え、会場で「第1回から聴きに来られる方はいらっしゃいますか?!」との話になったのですが、そういう方は残念ながらいなかったようです。(でも、実はいたのでは?・・・と私は思っているのですが) 続いて演奏されるドヴォルザークの第8番についての説明がありました。ドヴォルザークが自分の曲の中で一番愛した曲なのだそうです。 藤岡さん曰く「第1楽章は森の中のイメージです。第2楽章のフルートの旋律は、自分にとっては小鳥のさえずりなんですよね〜 実際演奏しているフルート奏者はおじさんですが(笑)」とのことでした(本当はもっと詳しく魅力的に全楽章についてお話されていましたが、忘れてしまいました、汗)。 この曲は、1ヶ月位前に日本フィルさんと小林研一郎さん(指揮)の組み合わせで初めて聴きました。睡魔に襲われたりもしたのですが、不思議と曲は覚えているのです。 この時は第4楽章がとにかく面白くて、コバケンさんが爆発していて(舞台からはみ出している感じ)、一緒に日本フィルさんも爆発して、何か良く分からないけどこちらもつられてその曲の世界に入り込んでしまったといいますか(笑) ジェットコースターみたいな曲だなぁと感じました。遊園地に行っているみたいに楽しくて、ついつい笑顔になってしまいました。 本日の関西フィルさんのドヴォルザークもとても良くて、特に第2楽章のヴィオラの方が一心不乱に演奏される姿に私は胸がグッと来てしまいました(私の席からはヴィオラパートがよく見えました)。すごく格好いい〜vvv 注目の第4楽章もコバケンさんほど爆発していませんでしたが(あれは特別)、やっぱり笑顔で聴いてしまいました。演奏されている舞台の方々と心が1つになれる気がして、ワクワクしますね! マーラー5番とはまた違った魅力があります(あれは私にとっては「旅」です)。日本フィルさん、関西フィルさんの演奏を聴いて、お気に入りの曲となりました。 再度書きますが、皆様格好良かったです! このドヴォルザークの8番をラストに聴きたかったなぁ〜楽しかったな〜と思いながら休憩時間を過ごし、後半は本命のデュメイさん登場です!!! (どうして交響曲を後半にしたいとこだわるかと言いますと、デュメイさんの協奏曲の場合、私はデュメイさんのヴァイオリンの音しか聴こえなくなるので、せっかくの関西フィルさんの演奏が耳に残らずに終わってしまからです。それでは勿体無いので。) …と、その前に藤岡さんと西濱さんのトークがありまして。とにかく創立40周年に「オーギュスタン・デュメイ」という世界のスーパースターを迎えて「Meet the Classic」を開催できる喜び、そしてデュメイさんがどれだけすごいヴァイオリニストなのかということを延々に語っていたような気がします… 藤岡さんもデュメイさんとの共演をすごく楽しみにされているようで「ある意味自由な弾き方をされる方ですが、でもそれは自由だけれども曲の受け止め方としてきちんと筋が通っていて、本当に素晴らしい。」…のような事を話されていたように思います。 そして、前回と同様 舞台上にはコントラバス用なのかな?と思われる円い回転式の椅子が。 「デュメイはとても背の高い方で、そのため椅子に座って演奏することをご了承ください。」と西濱事務局長から説明がありました。>全然問題ないですよ! 少し舞台奥からヴァイオリンの音色が聴こえ(もちろんデュメイさんのヴァイオリンです〜v)、その後 大・大・大拍手の中、爽やかにデュメイさんが舞台に登場! お久しぶりです、デュメイさん! 待ってましたよ!!! 最初にデュメイさん、汗拭き用の白いハンドタオルをぽいっと指揮台の端に放り投げて。 私、デュメイさんのこの無造作にタオルを投げる光景が大好きなんです(笑)これから沢山汗を掻きながら演奏して、私たちに曲を教えてくださるのだなぁと思うと、嬉しくて。 ブラームスのvn協奏曲はソリストが入るまでに3分以上かかる曲なのですが、その間デュメイさんは椅子を後ろに向けて関西フィルさんの皆様(特にヴィオラ方面)を見ていました。 で、私今回一番感動してしまったのが ソリストが入る最初の部分だったのですが、デュメイさん 最初の数音をオーケストラと一緒に、それが助走であるかのようにジャジャジャと弾いて、そしてその勢いのままソロの部分に入られたのです! ・・・そうでした。 頭の中は2年前の都響さんとのベートーヴェンの協奏曲の2公演にタイムスリップ。 この曲もソリストが入るまでに大変時間のある曲なのですが、その待ちの部分を所々デュメイさんはオーケストラと一緒に自分の音を確認するかのように弾かれていたのでした。その時のデュメイさんもものすごく格好良くて。 今回はオーケストラと一緒に弾いたのは一瞬だったのですが、それでも幸せでした。 久しぶりに聴くデュメイさんの音色はやっぱり素晴らしかったです。 当たり前のように出る美しい高音。力強く魅力的な低音。 何よりデュメイさんの演奏は「言葉」なんですよね〜v そこで終わりなのではなく、聴き手の心の中にずっと続くような不思議な言葉。 そして1音1音にすごく伸びがあるのですが、それが私たちの全身に降り注いでくるようでもあるのです。とても幸せな気持ちになります。もうデュメイさんについて行くしかないなと(笑) 私はブラームスのvn協奏曲は、数年間Webラジオで放送されたデュメイさんの演奏ばかりを聴いていました。なので、私にとってこの曲のイメージは今目の前にある演奏そのものなのです! デュメイさんはブラームスが大好きなのだなぁということが伝わってくる、熱い、熱い、演奏でした。 私はデュメイさんが良く見える席を選んだのですが(笑、もうガン見してしまいましたよ!)、デュメイさんの右足、時々震えているのですよね。 それは今回に限らないのですが、そういう光景を見るたびに私は勝手にこういう妄想をしています。 ベートーヴェンとかブラームスとか、そういう偉大な作曲家を目の前にして、それを客席の私たちに伝えていく大きな使命と責任感の重さを感じていらっしゃるからこその足の震えなのだと(実際はすごく集中されているからだと思うのですが)。 そのデュメイさんのお気持ちに、私はますます感激してしまうのです(笑) 第1楽章が終わり、指揮台に置いたハンドタオルでまずヴァイオリン、そしてお顔を拭くデュメイさん。汗でびっしょりのようです。眼鏡をされているので余計に流れる汗は大変ですよね。 続く第2楽章はオーボエ協奏曲と呼んでもいいくらい、オーボエがある意味主役の楽章です! 関西フィルさんの管は好きなので(特にフルートの方の音色が好きなのですが)、気持ちよく聴かせていただきました♪ 「そこに弦と管の会話は存在したのか?」という高レベルな要求までしてしまうと、それはまだ…という感じではありますが、それでも良かったです! 演奏終了後に、まずデュメイさんはこのオーボエの方を舞台の中央に呼び寄せた位です。 本日のデュメイさん。勢いのあまり(?)所々で音を外されていたのですが(でもそれはデュメイさんの生み出す世界の中では些細なことですが)、第3楽章は特に大事な所で「あれっ?」という1音があったように思います(汗) でもその次の1音ではしっかりと元に戻されているので、さすがだなぁと。そんな意味でも大変勢いのあるデュメイさんのブラームスでした。 指揮者の藤岡さんはデュメイさんに合わせようと、何度もデュメイさんをチラ見していていました。デュメイさんも藤岡さんはもちろん、コンサートマスターの岩谷さんにもしきりにアイコンタクトを。岩谷さんも笑顔で返されていました♪ 関西フィルの皆様は、デュメイさんと演奏出来ることが嬉しくて仕方が無いというオーラで溢れていました。それは演奏後に一斉に溢れた笑顔からも伝わってきました。 私の横のおじさまなどはブラボーを連発し、会場も舞台上も大拍手でした。 私も、「やっぱりデュメイさんは素晴らしいヴァイオリニストだなぁ」と改めて思いました。 公演終了後はお隣のホテル・ニューオータニで関西フィルさんの創立40周年のお祝いのパーティーがあったようで、オーケストラの皆様も素敵な服を着て急いでホテルに向かわれているようでした。 もちろんデュメイさんも…! 私、太陽の下を歩いているデュメイさんを初めて見ました。ちょっと感激…(笑) 太陽の下でも素敵な方でした♪ そして爽やか♪ デュメイさんも、そしてコンサートマスターの岩谷さんも「次に予定が入っているので…」と出待ちをされているファンの皆様に申し訳なくお断りをしてホテルへ向かう中、指揮者の藤岡さんだけはファンの方と一緒にお写真に写って下さっていました。 最後に改めて、藤岡さんのサービス精神に頭が下がる思いがしました。 追記:と思ったのですが、もしかしたら藤岡さんのファンサイト用のお写真だったのかもしれません! どちらにしても、お時間の無い中 丁寧に応対されていました〜 次のデュメイさんの公演はジョゼ・ヴァン・ダムさんと! デュメイさんのヴァイオリンと一緒に、人の声の素晴らしさを感じてきたいと思っています。 2010年9月9日 記 |
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