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日本フィルハーモニー交響楽団
第620回 東京定期演奏会
【 2010年5月29日(土) at サントリーホール 】
指揮:小林研一郎 チェロ:ジャン・ワン(王健) コンサートマスター:扇谷泰朋


■ ドヴォルジャーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
アンコール
■ 中国古謡:二泉映月 (ジャン・ワン独奏)

■ ドヴォルジャーク:交響曲第8番 ト長調 作品88
アンコール
■ 交響曲第8番のラスト、約20秒ほどをもう一度
週末のカラヤン広場は現在、「Hills Marche」 というフリーマーケット(?こういうのを何と言うので したっけ。市場?)になっているのですよね。時間があれば、ゆっくりとお店を見てみたいのですが…
開演時間の午後2時は、丁度ポツポツと雨が降り始めた頃でした。
私は元気良く、サントリーホールへ!

Hills Marche

1年ぶりのジャン・ワンさんです〜vvv 機会があればたくさん生演奏を聴いておきたい演奏家の1人です。昨年秋にもリサイタルがあったようなのですが、私全く気付いておりませんでした。本当はリサイタルへ行きたい私です(涙)

そして、久しぶりの日フィル、コバケン(小林研一郎)さん。
これまた久しぶりのサントリーホールの2階席(視界も音も良かったです! やはりオーケストラは2階席がいいのかしら。1階の演奏家をじっくりと見ることが出来るミーハー席か全体的な充実か、どちらを選ぶべきか迷います、苦笑)。

入口で受け取った日フィルさんのパンフレットの表紙がとても可愛くて♪
コバケンさんとジャン・ワンさんとドヴォルザークのイラストがオレンジの背景に緑の主線で描かれていました。他の公演の表紙も見てみたいです。

舞台に登場したジャン・ワンさん。眼鏡をかけているようでした。(近くでお顔を拝見したかったです。)
演奏中はずっとジャン・ワンさんを見てしまいました(笑)
ジャン・ワンさんのチェロの音色って無駄が無いというか、いいですね〜v
真面目なんですけれども、だからつまらないとか、そういうことがないのです。演奏中のワンさんの張りつめた空気がとても好きです。
昨年秋に聴いたヨーヨー・マさんのドボコンとはまた違って、上手く説明できないのですが、それぞれがそれぞれのドボコンを語っているようでした。御2人とも「東洋」の香りがする演奏だなぁと思いましたが、でも違うのですよね。(それから余談ですが、ソリストの上がる台の向きもワンさんとマさんでは違っていました。というか、マさんが舞台に対して斜めすぎていたのですよね… 完全に客席では無くてオケの方を向いていました。マさんの公演以来、台の向きも目に入ってしまう私です。)

チェロが各管楽器と会話をされているところを聴くと、いい曲だなぁ〜と再確認。
ソリストお休みの時に(伸ばした左手でチェロを支えて頭を下げてオケを聴いている姿がまた格好良くて)、ふと指揮者を見ると、手を使わずに激しく頭を振って指揮をしているコバケンさんの姿があったり(爆) そうそう、これがコバケンさん!
コバケンさんの指揮は頭の動きだけでは無く、膝の曲げ具合から腰の角度、指揮棒の持ち方など、全てがいいです。どこ見ても、こちらは笑顔になってしまいます。
楽章が終わるごとに指揮台を降り「ありがとうございました」とオケに一礼するのもコバケン流でした。

最後、ソリストとコンマスさんがデュオをする所が私は大好きなのですが、ずっと真正面を見て演奏していたジャン・ワンさんが この時だけコンマスさんの方に顔と体を向けて演奏されたのです。
その姿が私にはきゃ〜っvvvって感じで、コンマスさんが一瞬デュメイさんに見えました(アホか、私) ジャン・ワンさんの室内楽が聴きたいです。。。「2人だけの演奏」って感じで良かったです。

あの個所は格好良いですよね〜〜
最後の最後で、これでもかって感じでチェロの魅力を魅せてくれますよね〜〜〜(ため息)

でも強いて言うと、本日のコンマスさんのヴァイオリンの音色は普通すぎてインパクトに欠けたような気がします。先日聴いた関西フィルの岩谷さんなどは、やはり他の方たちのヴァイオリンから飛びぬけて輝いた音色を放っていましたもの。バイエルン放送響のコンマスさんは言うまでも無く。

演奏が終わると…というよりも最後の1音が消える前に、1列目や2階席から「ブラボーーー!!!」との声が激しく湧き起ったのでした。これはジャン・ワンさんに向けられたものなのか、コバケンさんに向けられたものなのか、判別不能でした(恐らく後者かと)。

そして本当に演奏が終わるとジャン・ワンさんが一気に指揮台に上がってコバケンさんと熱く抱擁!
こう書くと失礼があるかもしれませんが、ワンさん可愛かったです。

アンコールの二泉映月もワンさんらしくて(ジャン・ワンさん=中国というイメージで)良かったです。この曲はワンさんのアンコール・ピースのようですね。でも私には少し難しい曲でした。頭の中で再現出来るようなリズムでは無かったので…
またワンさんの演奏が聴きたいなぁ。リサイタルをやっていただきたいなぁとしみじみ思いました。舞台を去って行かれるのが悲しかったです。

後半の交響曲第8番は知らない曲だったのですが、予習をしていけばよかったと反省。頭の中に入れれば、きっと私の好きな曲の1つになると感じました。
コバケンさんも譜面無しで指揮されていましたので、お得意な曲なのでしょう。先程のドボコン以上に激しく熱い指揮をされていました。
第4楽章がすごく格好良かったです。でも、おとなしい感じの部分になると 実際私は意識を失っていました(汗) すいません。

コバケンさんは古希(つまり70歳!)を迎えられたということで、日フィルさんの桂冠指揮者の称号をいただいたということです。「再び、日フィルと一緒に活動できるのが嬉しい」というようなことをおっしゃっていたのですが、今までに何かあったのかな?と思えるようなニュアンスでしたので、家に帰ってから少し調べてみたりしました。

最後の最後は、P席に、右に、左に、とコバケンさんとオケの皆様全員が1周をするようにお辞儀をしたのが印象的でした。こんな終わり方、あまり見たことがないかも(笑)
CD売場で購入するとコバケンさんのサイン色紙がもらえたようなのですが、結構な人だかりでした。そして人がたかるだけでなく、きちんとCDも売れていたようでした。今日のコンサートがとても良いものだったからだと思いました。私も大満足な1日でした♪
ジャン・ワンさんだけでなく、日フィルさんもコバケンさんも、また聴きに行きたくなりました。

2010年5月30日 記

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