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ノバルティス クラシックスペシャル N響コンサート2010
人々のいのちと健康のために
【 2010年5月21日(金) at NHKホール 】
指揮:小泉和裕 ピアノ:ミシェル・ダルベルト 管弦楽:NHK交響楽団


■ ビゼー:「アルルの女」組曲第2番
■ モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467 Pf:ミシェル・ダルベルト
■ ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 op.67

アンコール
■ バッハ:G線上のアリア
日差しが大変強く、真夏のような暑い日でした。
本日の公演は、スイスの製薬会社ノバルティス ファーマ株式会社さんが企画されたコンサート。一般の私たちも抽選で聴くことが出来ました。大変有難いことです!
ただ、17時開演というのが平日勤務のものには辛いかな…と(苦笑、もちろん早退しました)

この手のコンサートへ行くのは初めてで、NHKホールに入るためだけにも相当並ぶのだろう(座席指定では無いので)と覚悟していましたら、普通に入ることが出来ました。

それもそのはず。私と友人が入場した時間は正に、北側のロビーで開演前の室内楽コンサート(チェロ奏者5名によるドヴォルザークの曲)が始まった頃で、皆様そちらへ集まっていたのでした。私も最後の1曲と半分ほど聴きましたが、演奏者がどちらにいるかなど全く見えず、あわあわしている中で終わってしまいました。

前半と後半の始まる前に司会の澤村多恵さんと指揮者の小泉和裕さんによるトーク(演奏曲の紹介など)がありました。

本日のコンサートマスターさんは篠崎史紀さんでした。
1曲目の「アルルの女」組曲第2番。
私はこの曲を通して聴いたことがあると思い込んでいましたが、実際聴いてみると、曲ごとの細切れで聴いていたようで、私の記憶は間違えだと気付きました。
第4曲のファランドールはヤンソンスさんがよくアンコールで使われていますね♪

で、次が楽しみにしていた、本日の目的のダルベルト先生のモーツァルトです!(この時の心の中は、正直アルルの女どころではなかったデス… でも素敵な演奏でしたv)

会場の拍手と共に、爽やかにダルベルト先生が登場!
記憶が定かではないのですが、碧南公演と同じく詰襟タイプの黒い服を着られていたと思います。
私の席は1階席の右側でしたので、先生の足しか見えないだろう…と覚悟をしていたのですが、お顔も見ることが出来ましたv

曲が始まると、ダルベルト先生、オケの演奏に合わせて体を揺らしてモーツァルトの世界に入っていました。モーツァルトがお好きなんだなぁ…と。とても楽しそうでした♪

弾く時も、オケを見ながら(鍵盤を見ずに)弾いたり、完全にオーケストラと会話していました。ピアノが歌っていました〜v

何かもう、私にとってはこのひと時が、ダルベルト先生のモーツァルトが、「あっという間」に過ぎ去ってしまい、記憶がこれ位しかないのです(汗、寝ていた訳ではありません)
楽しく幸せなひと時は、すぐに終わってしまいました(涙) まるでラ・フォル・ジュルネのようです。本当、そんなお祭りのようでした。

友人曰く(と、勝手に友人の言葉を使ってしまいますが)、「カデンツァがダルベルトしていて楽しかったね♪」とのことでしたが、私もダルベルト先生のモーツァルトだなぁ…というか、先生はブレることなく一気に弾ききっているなぁと感じながら聴きましたので、全くもって同感でした。カデンツァも、私が予習用に聴いたアルバムとは違っていました。

「ダルベルト先生が舞台に現れてから、あっという間に弾いて帰ってしまった」と嘆いていたので「きっとそれは先日の王子ホール公演が密度が濃すぎたからだよ」と友人に慰めていただきました。
はい…王子ホールは濃すぎました。それに比べるとこの約25分間は短く感じてしまいますよね。

本当はもっと色々なことを頭に焼き付けたかったのですが、そんな訳で何も覚えていない状況であります(汗)すいません。

主催者側の意図だと思うのですが、本日は3階席のほとんどと2階席の一部は使われておりませんでした。(ダルベルト先生のファンの方などはすごく行きたかったと思うので、空席が勿体無い〜!涙)ですので、休憩時間中はロビーでゆったりと出来ました。いつものN響の定期公演などでは、人でギュウギュウですよね。

後半のベートーヴェン交響曲第5番は、第1楽章の冒頭についてベートーヴェンが「運命はこのように扉をたたく」と言ったという由来から「運命」と呼ばれています。
でも「運命」と呼んでいるのは日本だけだと指揮者の小泉さんはおっしゃっていました。

私はこの曲はその有名な冒頭部分しか聴いたことがなかったので、今回楽しみでした。
最初は本当に「ジャジャジャ、ジャーーーン!」という旋律が何度も続くのですね(笑)
そして第4楽章は思わずこちらも曲の世界に入り込んでしまうような、ワクワクする格好良い曲でした! やっとこの超有名曲(だからといってCDで聴いてみようという気持ちにもならなかったので)を聴くことが出来た、という満足感もありました。

この高揚した気持ちを抑えるようにアンコールはG線上のアリア。こちらも良い曲ですね〜v
本日は客席のマナーも良くて(携帯の着信音とか飴の包み紙の音とか不愉快な咳とか、気になりませんでした)、皆 笑顔・笑顔で会場を後にしました。

2010年のダルベルト先生祭りがこんなにあっさりと終わってしまうなんて(何度も言いますが 本当にあっという間のモーツァルトでした!)、悲しいような、でもこれで丁度良かったような…あまりに感動しすぎても困りますし、複雑な気持ちでした。
でも3公演、どれもそれぞれとても楽しかったです。
聴きに行くことが出来て、その幸運に感謝しております。
先生、またぜひ2011年も来日して下さい! お待ちしております!

2010年5月30日 記

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