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バイエルン放送交響楽団
2009年 日本公演
【 2009年11月16日(月) at サントリーホール 】
首席指揮者:マリス・ヤンソンス


■ ベートーヴェン : ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61 vn:五嶋みどり
■ チャイコフスキー : 交響曲第5番 ホ短調 Op.64

アンコール
■ J.S.バッハ : 無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番 第2楽章 五嶋みどり独奏
■ シベリウス :悲しいワルツ
■ ヨーゼフ・シュトラウス :ポルカ・シュネル『憂いもなく』 op.271
楽しかったヤンソンスさん祭りも本日最終日。
無事に会社を出れたことに感謝をしつつ、サントリーホールへ向かいました♪

本日は五嶋みどりさんのベートーヴェンのvn協奏曲!
みどりさんは、日本の女性ヴァイオリニストの中で一番好きな方。そのみどりさんとヤンソンスさん&バイエルン放送響でこれまた大好きなベートーヴェンだなんて、期待するなという方が無理です。

バイエルン放送響の皆様が舞台に登場。
本日のコンサートマスターさんは…

よし、バラホフスキーさんだ!

チェロは…

うん、セバスチャンいます。でもセバ弟が昨日同様首席の位置へ。まぁ、いいか。

そして昨日お休みされていたイスラエルのビオラの方もいらっしゃいます。でも主席の場所に座っているのは昨日の方でした。

最後に私にとって親しみのある方々が舞台に乗っているので(おじいちゃんチェロの方は見えませんでしたが、涙)、悔いはないです。でも寂しいなぁ。

桃色の花柄の、素敵なドレスを着たみどりさんと、ヤンソンスさんが華やかに登場!
ベートーヴェンの協奏曲が始まりました。

さすが、ドイツのオーケストラです。
最初のドン、ドン、ドン、ドン… から重みがあるというか、ベートーヴェンだぞって伝わってきます。続く管もいいし、弦のジャン、ジャン、ジャン…というのもこれからの演奏が期待出来てワクワクしてくるようですv

…でも。
これは個人的な感想なのですが(と強調したいのですが)、色々なことが頭に浮かんできて演奏に入り込むことが出来ませんでした(涙) なんか違うなぁ…という気持ちでした。演奏は素晴らしかったので、好みの問題だと思います。
協奏曲ではありますが、ソロ無しのオーケストラだけで聴きたい、と思った部分もあったと言いますか。上手い下手ではなくて、オーケストラとみどりさんのヴァイオリンの音色の質が合わなかった気がするのです。(みどりさんのヴァイオリンの方が何となく高い位置にあったような気がしました。)

それから、協奏曲と言いますと どうしてもヨーヨー・マさんが舞台に立った時のオーケストラの皆さんの楽しそうな笑顔。そして演奏される姿。あれを思い出さずにはいられないのです。
あの空間を一度経験してしまうと… これから私、協奏曲を楽しく聴くことが出来るのでしょうか(涙)
みどりさんとマさんとの公演が逆だったらよかったのに…と思います。
特にチェロパートの活気というか顔つきというか、全然違いました。
今日の主役はヴァイオリンなのだな、と感じました。

もう1つの原因が昨年同じサントリーホールで聴いたデュメイさん+都響のベートーヴェン。
あの時、デュメイさんの音から次々と沸き出てきたイメージが、今日は何も生まれてきませんでした。デュメイさんの演奏は、ベートーヴェンの威厳と、そして優しさに溢れていました(これは完全に好みの問題です!)。

マさんとデュメイさんとを思い出してしまっては、もう、全然だめでした…
考えれば考えるほど、悲しくなってしまいました。
みどりさんは大好きな演奏家なので、また別の公演でリベンジしたいと思います!
でも指揮するヤンソンスさんはものすごく格好良かったですv
ヤンソンスさん、ベートーヴェンが似合います〜v

みどりさんのアンコール時。
マさんのときはセバスチャンもセバ弟もチェロパートの皆さん、緊張気味だったのですが、今日は何て緩いのでしょう…(苦笑) セバ弟、完全にリラックス。セバスチャンもチェロで肘ついているし。
ではヴァイオリンパートの皆さんはどうかというと、無表情で良く分かりませんでした(爆) バラさんも何考えていらっしゃるのか分かりませんでした。ソリストって寂しいな…という気がしました。

後半のチャイコフスキー第5番。ヤンソンスさんは、もちろん譜台無しです。
昨日よりもさらに格好良く見えたのは気のせいでしょうか…?!
本日の席はバラホフスキーさんがよく見える席でしたので(本来の目的はみどりさんを見るための席でした。たっぷりとみどりさんのお姿も目に焼き付けてきました!)、後半はバラさんとヤンソンスさんを悔いのないように見ていたのですが、バラさんは演奏する姿勢がとても良いと思いました。あと右腕の角度。ほぼ水平… 他の方々と統一感には欠けてしまうのですが、でも綺麗だなぁと思いました。

演奏で感じたことは昨日と大体同じだと思うのですが、とにかく第4楽章が素晴らしくて(曲そのものも、演奏も)次々と魅力的な旋律が流れてくるので、お得感ありますし、あっという間なのですよね。でも、永遠に終わってほしくなかったです。

ヤンソンスさんもバイエルン放送響の皆さんも、本当に格好良かった!
楽しい5公演をありがとうございました。

今回 この5公演の中で、チェロを中心に、1つ1つの楽器の存在というものを意識するようになりました。今まではヴァイオリン、余裕があればビオラ…位しか意識していなかったのですが。
これはヨーヨー・マさんの存在がとても大きいです。チェロという楽器の素晴らしさを、自分の演奏とそしてオーケストラとのチームワークを深めることによって、私たちに教えて下さったような気がします。チェロと他の楽器との関わりによって(ビオラだったりフルートだったりホルンだったり)、また他の楽器の存在感も示して下さいました。
マさんが悲しいかな 去ってしまった後も、こちらは楽器間のやりとりを自然と意識し、そのつながりを楽しむような聴き方が出来るようになりました。新しい発見です。
チャイコフスキーの第5番には、1つのフレーズに思えていた部分が いくつかの楽器の会話によって表現されていたことが何度もあることに気付きました。
これからはまた一歩進んで、舞台の後ろにいらっしゃっていつもよく見えない管楽器についても分かるようになると、もっとオーケストラを楽しむことが出来るのではと思います。
… はっきり言って、今何の楽器がこんなに美しい音を出しているのかが分かりませんでした。
大体、フルートかホルンかな? と思っていました。
(でも、バイエルン放送響の管は素晴らしかったと感じたのは確かです!)

本当の最後の最後。
オーケストラの皆さんが舞台を退場される中、ヤンソンスさんをスタンディングオベーションで再び舞台に迎えたいなぁと思って席を立ちましたら、隣の人から「通路に出てよ」みたいな感じで押し出され(涙)、通路に出たからには舞台に近寄るしかないでしょう! と、前に出て行きましたら、目の前にヤンソンスさんが来て下さいました。 きゃ〜っvvv
これまでの感謝の気持ちを込めて、たくさん拍手してしまいました。毎公演、楽しかったです。
最後は素敵なヤンソンスさんのお姿を目に焼き付けて、私の「ヤンソンス祭り2009」は終わりました。

友人が聞いて教えてくれた情報によると、次にこの組み合わせで来日するのは3年後だそうです。
3年後… 行けるかなぁ?! 分かりません。3年後の私、どうなっているのだろう?
でも、これが最後とも思いたくないです(まるで最後かのように聴き倒してしまいましたが)。
再びこの魅力的なオーケストラの皆さんとお会いできることを願って、色々な音楽をこれからも楽しんでいきたいと思います。

バラホフスキーさん、次回もまた日本に来て下さい!
最後はバラホフスキーさんにもお会い出来て、2009年、悔い無し!デス。>友人に感謝!

2009年11月17日 記

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