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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 1日目
熱狂の日 音楽祭2008 「シューベルトとウィーン」
2008年5月2日(金) at 東京国際フォーラム
【124】
樫本大進(ヴァイオリン) タチアナ・ヴァシリエヴァ(チェロ) ミシェル・ダルベルト(ピアノ)

■ シューベルト:ピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調 作品100 D929
【125】
ドミトリ・マフチン(ヴァイオリン) エリーナ・パク(ヴィオラ)
アレクサンドル・クニャーゼフ(チェロ) マーク・マーダー(コントラバス)
ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)

■ シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調 作品114 D667「ます」
【115】
庄司紗矢香(ヴァイオリン) ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)
シンフォニア・ヴァルソヴィア ヤツェク・カスプシク(指揮)

■ シューベルト:ロンド イ長調 D438(ヴァイオリンと管弦楽版)
■ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
あっという間にゴールデンウィーク突入です! まだ先の話かと思っていたのに。シューベルトの予習も全くせずに、今年のラ・フォル・ジュルネが始まってしまいました。
シューベルトは普段あまり聴きませんので… デュメイさんのアルバムとダルベルト先生のピアノ全集だけが頼りな私です。

私の今年の1曲目は、ダルベルト先生と樫本さんとチェロの人(知らない人でしたが、良かったです)とのピアノ三重奏。
1年ぶりに見た、生ダルベルト先生! 紺のスーツがとても素敵で、一見、真面目一直線に見えるのですが、演奏は決して固くなく、安定感がありながらも深い演奏をして下さり、シューベルトの魅力を私たちに伝えてくださいました♪ 先生の演奏は、安心して聴けます。協奏曲のような派手さは無いのですが、きちんと弦の音色をサポートしつつ、ピアノを主張しないにもかかわらず、しっかりとピアノの音色を客席は受け止めることが出来ました。感激。
(ダルベルト先生の鼻歌が終始聴こえたような気がしましたが、気のせいだったのでしょうか。先生って鼻歌歌いながら演奏する方なのかしら。)

ダルベルト先生も良かったのですが、樫本さんの演奏もとても良かった!
昨年の樫本さんは、あれ?って感じであまり好感が持てなかったのですが、今年はすごい。素晴らしいです。昨年のような音色のもつれ・掠れなどが全然無く、ヴァイオリンと良い信頼関係を保たれているような感じがしました。無理して音を出すのではなく、自然に力強い音色が出ていました。こういう演奏でしたら、たくさん聴きたいです!

シューベルトの曲そのものが派手なものではないので、聴き終わった後の高揚などには他の演奏に比べて欠けるのですが、それでも良かったです。大満足♪

次は同じホールでベレゾフスキーさんらの「ます」です。有名な4楽章しか知りませんでしたが、全体的にこのような曲だったのですね。
同じピアノを使っているにもかかわらず、ダルベルト先生とベレゾフスキーさんとでは音色が全然違いました。音の出し方も違いました。ダルベルト先生は軽やかにガラスのような響き。ベレゾフスキーさんはくっきり、はっきりしていて、とても分かりやすく馴染みやすい響き…だったかな(記憶にあまり自信が無い)。どちらも素晴らしく、甲乙つける必要はありません!
私はダルベルト先生の「ます」も聴く予定なので、とても楽しみです。
お互い、表現される世界がどう違うのか興味があります。

私はこの「ます」の公演の席は一番後ろでした。
そうしたら、スタッフの方が演奏中にホールの後で左右を何度も移動されていて、足音や洋服の掠れる音、何かビニール系の袋をガサガサする音がとても気になりました。さらに連絡事項なのか分りませんが、スタッフ同士でお話ししていたり。これって、どうなのでしょう(怒)
最初の座席の案内はホテルのフロント並にとても良いので、演奏中のマナーも同時に勉強していただきたいなぁと思いました。そうしたら、かなり良いレベルのスタッフなのに。もったいない。

それとは反対に、客席のマナーはとても良かったと思います。前の公演もです。
袋のガサガサ音や、くしゃみ、せき、など私の周りでは無かったです。あの素晴らしい演奏があればこそ、なのかもしれませんが♪ 会場皆で聴き惚れてしまいましたv 昨年のカプソン兄弟のトリオも良かったですけど、今日のダルベルト先生と樫本さんんのトリオも良かった〜

最後の公演はホールAという一番大きなホールで。
先程「ます」を演奏されたベレゾフスキーさんが、再び登場です。すごい!
体力も、気持ちの切り替えも。
残念ながら私の席からではホールが大きすぎるためか、全体的に音がぼやけてしまい、オケも庄司さんもベレゾフスキーさんも、何だか音がまとまって聴こえてしまって生ならではの迫力などが感じられませんでした。細かいテクニックを披露されているらしいことは見た目で分かるのですが、音が伝わってこないというか。1つに聴こえてくるのです。近くで聞けばすごい演奏なのだと思います。
音がほわ〜んとした感じで私の耳に届きましたので、ベレゾフスキーさんの最後の方は睡魔に襲われました。「皇帝」なのに…(荘大で激しめの曲です)

庄司さんは、昨年のAホールでの公演はいただけなかったのですが、本日は良かった! カデンツァみたいなソリストの音色が前面に出てくる部分は無かったと思うのですが、もう少し庄司さんの音色が聴きたかったです。でも、オケと気持ちが1つにまとまっていて、これはこれで良かったです。
ホールの左右で撮影されていたようですが(舞台にはカメラはありませんでした)、これもクラシック倶楽部で放送されればいいのに。テレビで聴く方が、きちんと楽しめるような気がしました。

明日も何公演か控えています!
どんな公演に出会えるのか、とても楽しみです。

2008年5月2日 記

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