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バイエルン放送交響楽団 2007年日本公演 首席指揮者:マリス・ヤンソンス |
【 2007年11月17日(土) in ミューザ川崎シンフォニーホール 】 ■ ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 Op.26 vn:サラ・チャン ■ マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調 |
ついに、2007年ヤンソンス祭りの日がやってまいりました(爆) 2006年のニューイヤーコンサートをテレビで見てヤンソンスさんの存在を知り、秋にコンセルトヘボウとの公演で指揮の魅力にはまり、1年越しでこの日を待っておりましたっ!!! 昨年は名古屋と所沢と2公演聴きに行きましたが、本当に素晴らしくて、もっと行きたかったな… と残念でしたので、今年は毎月少しずつ貯金をしながら(でないととても行けません!聴くならやはり良い席で記憶にしっかりと留めておきたいのでv) 東京4公演行こうと気合いが入っております。 私にとってのヤンソンスさんの魅力。 指揮を振りおろした瞬間から、ヤンソンスさんが別人になると言うか、もう、その目の前に作りだされた世界に釘付けになってしまうのです(笑い) その世界に1秒でも長く居合わせたいので、コンサートに何度も行きたくなるのでしょうね。曲を知らない私でも、大変分かりやすい指揮と演奏をされるので、十分に楽しめるのです。 本日のミューザ川崎はほぼ満席(だったと思います)。 大きな拍手の中、バイエルン放送交響楽団さんが舞台に登場されました。 そうしたらですね。コンマスさんがめちゃめちゃ格好良くて!きゃ〜っ!!! 一目ぼれ…な感じでした。本当、格好良かった。 大好きなアントン・バラホフスキーさんを少しスリムにした感じ。バラさんにとっても良く似ていてv 弾き方も似てるなぁ〜と何度も見てしまいました(笑い) 右手の薬指の指輪もまた素敵。 続いて、サラ・チャンさんとヤンソンスさんが続いて登場。 サラ・チャンさん、赤と黒のドレスで(確か)化粧がちょっと濃いです。でも素敵!>こればっか。テンション、相当上がっています。 丁度、私の席の前あたりに立たれました。 私の前では、左手から格好良いコンマスさん、サラ・チャンさん、ヤンソンスさん…と、御三方が並び、誰を見れば良いのやら、大変迷いました。おまけに、サラ・チャンさんとヤンソンスさんの間にかすかに見えるチェロの方も格好良いのですよ(溜息) 誘惑が多すぎます(ははは) ブルッフのVN協奏曲が始まりました。 正直な話、私はサラ・チャンさんにあまり期待をしていませんでした。 と言いますか、私の目的はヤンソンスさんの指揮にありますので、協奏曲でソリストが主役になること自体がナンセンスなのです。ソリスト抜きで、交響曲だけ聴きたい気分でした。 ですが期待していなかった分、サラ・チャンさんの演奏が思ったより良くてv (いえ、音は小さいし、もっと上手いソリストはいくらでもいると思うのですが、この状況に置いて、良く弾かれているなぁと) 結局、サラ・チャンさんを中心に協奏曲は楽しみました。 サラ・チャンさん。庄司紗矢香さんや最近注目の神尾真由子さんのように、大変こぶしの効いた演奏をされる方でした(演奏中のお顔はちょっと怖い…)。音が太いです。私の好みの音色とは違います。特に本日はヴァイオリンを鳴らすのに苦労されていたようでした(鳴らなかったというか)。でも、個人的には嫌な感じではありませんでした。そして、動く、動く。 デュメイさんみたいに指揮者(ヤンソンスさん)の前まで回りこんで、すごく睨みつけて演奏されたり。じりじり近づいていくものだから、こちらも「きゃ〜っ!これ以上、ヤンソンスさんに近付かないで〜!!!」って思ってしまうほど(本当、すごい接近するのですよ)。 動く時に足もとのドレスがパラッとめくれるのですが、それも格好良かったですv 第3楽章では、コンマスさんにも近付いて行って(爆)もう、勘弁して下さいなって感じ。 眼飛ばし対決では、コンマスさん負けていました… 相手の目をそらしたら負け、というような世界がそこにはあって(たぶん)、ヤンソンスさんはしっかりとチャンさんの目線を受け止めていましたが、コンマスさんは目を伏せていました。 最後の方ではチェロの方にも近づいて行った気が… 初めて聴いたバイエルンさんの演奏はとても素晴らしくて。管がコンセルトヘボウと同じく全然耳触りではありません。大好きなオケの1つになりました。 ヤンソンスさんの指揮棒の一振りで、魔法のように音が大きくなったり小さくなったりします。これは実際コンサートホールに足を運ばないと分からない感覚だと思います(ですので、機会があればぜひぜひ聴きに行っていただきたい!)。指揮者って、本当に音を動かしているのですよね。 音がピタッと止まりますし、良いタイミングでまた次の音へとつながったり。言葉もありません。 バイエルンの方々も、ヤンソンスさんの魔法で完全なる演奏を弾かさせれてしまっている、という感じ。もちろん、実力あってのこの演奏だとも思いますけれども。完璧でした。 こんな演奏を背景に弾かれるなんて、サラ・チャンさんもさぞかし気持ちが良いだろうなぁと思いました。協奏曲でオケがここまで完璧なんて、滅多にないです。普通はソリストの音色だけしか記憶にないものですが、きちんとバイエルンの演奏も耳に届きました。 演奏も良いし、コンマスさん・チャンさん・ヤンソンスさんのビジュアルも良いしで、幸せすぎて気を失うかと(爆) ブルッフってこんなに良い曲だったっけ?!と思いながら、この演奏は終わりました。 ブルッフも後半のマラ5もそうだったのですが、あまりにもその生み出す世界観が素晴らしすぎて(?)、 舞台の上がまるで日本ではない感じがしました。私たちがドイツに聴きに行っているかのような。別世界でした。そういう空間を生み出せる音楽って、一体何なのでしょうね。すごいです。 休憩中パンフレットを読んでみると、例のコンマスさんはバラホフスキーさんご本人でした(爆) な、何でバラさんがこんな所にっ…(ゲストコンサートマスターさんだそうです) いつものリサイタルより何倍も格好良いのですが! 12月のリサイタルも思わず期待してしまいます♪ きゃ〜っvvv 後半のマラ5は席の移動がありオケの人数も増えまして、バラさんが私の目の前に。嬉しい〜!!! しかし、バラさんは急に格好良くなったなぁ。ダイエットされて引き締まった感じ。東京公演、全部バラさんにコンサートマスターさんやっていただきたい位です。 バラさんのマラ5が聴けるなんて。思わぬサプライズでした。 ただ、バラさんの演奏。フォームはとても素敵なのですが、ヴァイオリンの音がオケに負けていて(苦笑い) 普通、コンマスさんの音色ってオケの皆さんとは一味違う音色を出されてリードするものだと思いますが、バラさんは皆さんの音色に埋もれてしまった感じ…>個人的にはそれでもいいですが 逆にバラさんの正面に座っていたヴィオラのソロをされていた方の音色がとても良かったです。あ、チェロも良かったです。…バラさん、頑張れ! マラ5は私はいつもCDで第3楽章あたりまで聴くと記憶が無くなるので、全体的にどのような曲なのかって分かっていません(笑い) でもヤンソンス&バイエルンのこのマラ5は全然飽きず、最後まで夢中になって聴きました。音の切れや強弱、間の取り方などバランスが良く、メトロノームでヤンソンスさんが計算し尽くした結果なのでしょうね。素晴らしかったです。 ヤンソンスさんの指揮も大変熱く、体全体を使って指揮される姿はやっぱり好き。表情も豊か! 早くも、来年のコンセルトヘボウとの来日のために貯金をまた始めなくちゃ、と思ったほどです(笑い) 大変長く、また分からない人には難しいマーラーの世界ですが(私もよく分かっていないし)、第3楽章が終わったら、一人の男性が「ブラボ」と言ってしまったのには苦笑い(まだ半分です)。 …気持ち、分かりますけれどね。そんな終わり方でしたけれども! 確かに長いですけれども!!! その声の中途半端な大きさもまた情けないというか。ものすごく微妙な空間が会場に生み出されました(爆)言われた方も、恥ずかしかったでしょうね。 その後、後ろの方で退出された方もいて(お体の具合が良くなかったのでしょうか…それともお手洗い?)ヤンソンスさんもヴィオラの方に「何かあったの?大丈夫?」みたいに確認をして、静寂がまた戻ってきたところで第4楽章が始まりました。 長いマラ5もついに終わりに近付き、ヤンソンスさんの指揮の振りもクライマックス! 両手の広げる幅がさらに大きくなって、さらにマラ5の世界に引き寄せられます。 これでもか、これでもかっという位にヤンソンスさんの世界とバイエルンの方々の力を見せつけられ、こちらもお腹一杯。会場中が大興奮の中、ついに終わりました。 当然ですが、大拍手&ブラボーの嵐。 アンコールはありません。十分気持ちが満たされていますので、無くていいです。 昨年感じたのですが、ヤンソンスさんの公演の場合、オケの方々が退場されても拍手を続け、最後にヤンソンスさんがちょこっと挨拶に顔を出して下さる…というのがお約束のようです(たぶん)。本日も最後にお顔を見せて下さいました♪ ホールを出ると、クロークの横でサラ・チャンさんのサイン会が開かれていました。 この方は、お化粧落とした方がより美人…素敵な方でした。 続いて、楽屋口ではマエストロのサイン会。 私、どうしてもヤンソンスさんにサインをいただきたいとずっと思っていたのです。ヤンソンスさんの指揮が大好きなので。昨年の感動が、今も頭に焼き付いていますので。 ですが、実際ヤンソンスさんを目の前にしても、ちっとも感動しなくて(爆)大変お疲れの中、サインしていただいたにも関わらず。 デュメイさんとかピリスさんとか、そして先日のゲルギエフさんとかは、「きゃ〜っ!!!」って感じで大興奮&大感動でテンション上がって今にも倒れるかという感じだったのに(ははは) 私、『舞台上の指揮をされているヤンソンスさん』 が好きなんだなぁって改めて分かりました。指揮棒を振り下ろした瞬間のヤンソンスさんが。何と言うか…舞台を降りた、お仕事を終えられたヤンソンスさんにはあまり興味が無いみたいです。自分でもよく分りませんけれども。(かえってテンションが下がってしまったような気もします。)すごく失礼なことですよね。申し訳ありません。 追記:本当に失礼なことを書いていると読み返してみると思うのですが、それだけ舞台上では輝いている、際立っている、ということが表現したかったのです。もちろん、演奏後のヤンソンスさんも素敵な方に変わりはないのですが! たくさんの人が並びました。あれだけの大曲を指揮された後だというのに、ありがとうございます。 とにかく、素晴らしい1日でした。ヤンソンスさんの魅力が再確認出来ましたし、バイエルンの空気にも出会えましたし、そして何と言ってもバラホフスキーさんがいらっしゃったこと!!! 色々な感動が頭を渦巻いていますが、最後に記憶として残るのは、あれだけ感動したヤンソンスさんを押しのけて、バラホフスキーさんのお姿なのです(爆)>いいのだろうか、これで… 残り3公演も十分楽しみたいです♪ 頑張って、会社を帰らなければ。 2007年11月18日 記 |
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