戻る

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 【 4日目】
「熱狂の日」音楽祭2007 民族のハーモニー
2007年5月5日(土) in 東京国際フォーラム
【 ホールB7 マラルメ 】 422
  ピアノ:マリー=ジョセフ・ジュド ピアノ、指揮:ジャン=フランソワ・エッセール
  ポワトゥ=シャラント管弦楽団


■ サン=サーンス:七重奏曲 変ホ長調 作品65
■ サン=サーンス:ウェディング・ケーキ 作品76
■ サン=サーンス:動物の謝肉祭

アンコール
■ サン=サーンス:動物の謝肉祭 より 『終曲 Finale』



【 ホールB7 マラルメ 】 424
  オーヴェルニュ室内管弦楽団 指揮:アリ・ヴァン・ベーク


■ ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調 作品22
■ グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」 作品40



【 ホールB5 ガルシア・ロルカ 】 435
  ピアノ:アラン・ブラネス ヴァイオリン:樫本大進 ヴァイオリン:レジス・パスキエ
  ヴィオラ:豊嶋泰嗣 クラリネット:ニコラ・バルデル ホルン:岸上穣 ファゴット:河村幹子


■ ヤナーチェク:コンチェルティーノ
■ ドヴォルザーク:三重奏曲 ハ長調 作品74



【 ホールB7 マラルメ 】 426
  フルート:工藤重典 クラリネット:ニコラ・バルデル
  ハルモニウム、シロフォン、チェレスタ:安江佐和子 ピアノ:クレール・デゼール
  ピアノ:エマニュエル・シュトロッセ ヴァイオリン:渡辺玲子 ヴァイオリン:ネマニャ・ラドゥロヴィチ
  ヴィオラ:店村眞積 チェロ:アンリ・ドマルケット コントラバス:黒木岩寿


■ サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲(2台ピアノ)
■ サン=サーンス:動物の謝肉祭



【 ホールB7 マラルメ 】 316
  ヴァイオリン:ドミトリー・マフチン ヴァイオリン:庄司紗矢香 ヴィオラ:エリーナ・パク
  チェロ:アレクサンドル・クニャーゼフ ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー


■ ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲 イ長調 作品81
2・3日目に比べて若干人が減ったかな?と感じる(人混みに慣れただけかもしれませんが)4日目です。本日も良い天気です。

本日の1公演目はサン=サーンスのウェディング・ケーキが聴きたくて取ったのですが(ジャン・フィリップ・コラールさんでの演奏が好きで)、結果的には動物の謝肉祭の方が良かったです。初めて聴きましたが、とても面白い曲で小さい子供も楽しんで聴いていたようです。

続いては、昨年気に入ったオーヴェルニュ室内管弦楽団さん。オケ目当てでしたので、曲は知りませんでした(汗)
それが良くなかったようで、相変わらずオケのまとまり感は健在で、すごいなぁ〜、これでニコリッチさんがいてくれたらもっと最高なのに… と思いつつ、ここ数日間の疲れが出てきて記憶が飛んでしまいました(涙) 何てもったいないことを…

その次すぐの公演は自由席のもの。友人が席を取ってくれたので(ありがとうございます!)2列目のとても良く見える席に座る事が出来ました(Bホールは特設会場で、席の段差が無いために後ろになると全く演奏者が見えないのです)。
最初のヤナーチェクのコンチェルティーノでは、樫本さん、パスキエさん、豊嶋さんが3人並んで演奏する姿をしっかりと正面から目に焼き付けることが出来ました。こんな豪華なメンバーでの横並びってこういうお祭りの機会で無いと、見ることが出来ませんよね。
またこのコンチェルティーノという曲。ほとんどホルンとピアノのための曲なのです。少しクラリネットの演奏もありますけれども。ヴァイオリンは完全なる伴奏…いえ、伴奏というよりも「合いの手」と言うべきでしょうか(笑い) この御三方に合いの手だなんて、何て贅沢なのでしょう! ホルンの岸上さんは大変緊張されたのでは?! この曲は普段ではなかなか聴くことが出来ないと思います(というのも、一般受けしない感じがするからです)。

そして、樫本さん、パスキエさん、豊嶋さんでのドヴォルザークの三重奏曲。
最初に3つの譜台が舞台に並べられた時、それぞれ高さが違うのが目に入りました。誰がどの譜台を使われるのかな… と思いましたら、高い順から豊嶋さん、樫本さん、パスキエさん、で使われていました(笑い、実際の背の高さの順番もそうです)。
並びは左から樫本さん、パスキエさん、豊嶋さん(ヴィオラ)、でした。
樫本さんがファーストパートでした。そして樫本さんだけが演奏される動きが大きくて、若さを感じました。他の御二人は落ち着いて弾かれていて、同じ音を出すにも人それぞれだなぁと改めて。
曲そのものは私には分かりませんでしたが、3人の雰囲気とか盛り上がる部分とか色々な面で分からないなりにもいいなぁと思いました。

その後は、急いで地下の広場のCD売場へ(笑い) パスキエさん、ピアノのアラン・ブラネスさん(力強い演奏をされる方で、私は好きです)、樫本さんのサイン会がすぐにあったからです。私は昨日たくさんの感動を頂いたパスキエさんにサインをいただきたくて!
終演後のエスカレーターは大変混雑するので階段を使おうと反対側に走っていくと、エレベーター前で演奏を終えたばかりの樫本さんとパスキエさんに遭遇! 一緒にエレベーターに乗るわけには行きませんし、階段も使えないとの事だったので、再び混雑しているエスカレーターに戻りました(笑い)
結局無事にサインを頂くことが出来ましたが、会場はサインをもらう人(お店の企画なのでCDを購入した人でないともらえません)よりも写真を撮るために来た人のほうが演奏家の前にぎゅうぎゅうに集まって、サインがもらい辛いし、何だかなー…という感じでした。>写真を撮る人たち殺気だっているし、私もその前に並んでいたおじさんも、なぜかその方たちに怒られました。
パスキエさんは明るくフレンドリーな御方でしたv 私が購入したのはモーツァルトの協奏曲全集だったのですが、これが大当たり! 特に3番は私が今までに聴いたことが無いカデンツァで、素敵な私好みの演奏でした。聴いていると心が柔らかくなってくるような、リラックス出来る音色です。

続いての公演は、再びサン=サーンスの動物の謝肉祭です(本日はB7ホールが多いです)。
3公演前に聴いた同じホールでの同じ演奏。ですが、先程はオーケストラ版。今回は豪華メンバーでの室内楽版です。
私はナントで行われたLFJの演奏をネットラジオでいくつか聴いたのですが、その中で恐ろしい位にラヴェルのツィガーヌを私好みでは無い演奏をされた方がいたのです(でも会場は拍手喝采でした)。思わず名前とオフィシャルHPを調べてしまった位の(爆)
それが、今回のメンバーに含まれております、ネマニャ・ラドゥロヴィチ君。「一体、こいつはどんな奴なんだ」位な気持ちでいたのですが、実物は笑顔が大変素敵な好青年。一気に好感度アップv
… そしてスタイル抜群です(そこか!)
ただ、『顔:髪の毛』の比率が『1:1.5』位というのが気になりますが…>演奏には関係ないのでいいですが。

元々これは、皆で楽しんで演奏する、そして観客も楽しんで聴く、という曲のようですが、ネマニャ君の笑顔がさらにこの楽しい雰囲気を倍にする効果を持っていました。とにかく、にこにこして皆にアイコンタクトをします(特に女性に!)。そうすると、自然に相手も笑顔を返さずに入られないようで(笑い) 曲に集中されるタイプの渡辺玲子さんでさえも笑顔を返していました。
色々な方のブログを拝見しますと、このネマニャ君は大変な技巧派のようですが、今回の曲ではそれはよく分かりませんでした。ただ、腕の振りが渡辺さんと比べるとかなり大きいな、と。

先程のオケ版と比べると、この室内楽版のほうが演奏者1人1人の完成度が高いせいか、楽しいだけではなく内容的にも充実している気がしました。主導権を握っている(?と私は思ったのですが)ピアノの音色が、同じピアノを使っているにも関わらず全然違うのです! 今回の御二人は素晴らしかったです。

面白かったのはクラリネット。
最初の「序奏と獅子王の行進曲」が終わると、そろり…とステージ上から退席されてしまったのです。その横に座っているフルートの工藤さんは、なぜかクスクス笑っています。
観客は「何が起きたのだろう…」とちょっとザワつきました。クラリネットの調子が悪いのかな、とか考えてしまいますよね。
この方ずっと席には戻ってこなくて、クラリネットの出番がある「森の奥のカッコウ」になると、扉がギィ…と開き(この扉を開く音が情けない様な音だったので可笑しかったです)、扉の向こうからカッコウの鳴き声を表現されていました(爆) これがアクシデントなのか演出なのかは分からないのですが(恐らく演出でしょうね)。出番が終わるとまた扉が閉まり、クラリネットは舞台上に不在のままでした。
そしてその次の出番の「化石」で、クラリネットを吹きながら何事も無かったかのように登場(笑い) 無事に着席されました。

各楽器に「見せ場」のような部分があるのですが(有名なのはチェロの『白鳥』ですね)、その時は他の演奏者がじっくりとその楽器を凝視されていました。
最後は楽しく今までの音楽を振り返るような演奏でフィニッシュ!
私も今思えば、この楽しい気持ちで1日を終えても良かったような気がします(笑い)

ラストの公演は、何と22:30-23:15という、多くの方が終電を気にしながら聴かなくてはいけない演奏時間です。庄司さんが演奏されるので私もチケットを取りました。
ですが庄司さんはセカンドヴァイオリンだったため、私には庄司さんのヴァイオリンの音色がほとんど聴き取ることが出来ませんでした(涙) しかも曲も知りませんので、早く家に帰ったほうが良かった…のような気分に。とにかく、疲れがどっと出ました。でも不思議と居眠りする事はありませんでした。演奏後は、言うまでも無く(笑い)、急いで帰りました。
演奏自体は、全体のまとまりも良く質の良い室内楽が聴けたのかな、思います。特に私はヴィオラの方の音色がいいなぁと思いながら聴いていました。昼間、元気な時に聴きたかったです。

熱狂の日5日目、最後の6日は私が生で一度聴きたいと思っていた大好きな曲、バルトーク・ヴァイオリン協奏曲第2番でした。

ですが開演時間を1時間間違えてしまい、聴くことが出来なかったのです!!!>きゃ〜っ!!!
会場着いたら、皆様ホールから出てきているし。
チケットで開演時間を確認するまで、一体何事かと思いました(爆)

これにて、私の熱狂の日の5日間は幕を閉じました。
こんな終わり方でいいのだろうか…(いいはずがない!)という気持ちではありますが、同時に私らしいな…という気持ちもあって(笑い)
来年のテーマは『シューベルト』だそうですので、このような間違いを再び起こさないように気をつけつつ、来年もまた楽しい連休にしたいと思いました。来年も聴きにいけるといいなぁ〜!
そして、ぜひぜひデュメイさん来日して下さい(笑い) ピアノトリオが聴きたいです、私。

2007年5月7日 記

▲上へ
本嫌いさんの読書感想文〜カラマーゾフの兄弟はいつも貸出中?!
YUKIKOGUMA   All Rights Reserved