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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 【 3日目 】 「熱狂の日」音楽祭2006 モーツァルトと仲間たち 2006年5月5日(金) in 東京国際フォーラム |
【 ホールA 】 314 ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー エヴリン・ベレゾフスキー ニコライ・ルガンスキー アレクサンドル・メルニコフ 指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロス / トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ ■ 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 ■ 3台のピアノのための協奏曲 ヘ長調 K.242 |
ピアノの演奏については何も分からない(分からないのはどの楽器も同じなのですが、興味を持つ部分が今一つつかめないのです)私ですが、ルガンスキーさん目当てで聴きに行って来ました。 ニコライ・ルガンスキーさん。 以前、ワディム・レーピンさんとのリサイタルの映像を観たことがありまして、その時のフランクのソナタの伴奏がものすごい迫力でしたので(伴奏の域を超えていました。ピアノが大事なソナタですので、それはもう素晴らしいフランクのソナタでした)、機会があるのなら生で聴いてみたいとずっと思っていたのです。 1曲目は「2台のピアノのための協奏曲変ホ長調」。 ピアノは中央に向かい合うように、右と左に並べられています。 そして、男性と女性が舞台へ登場…! 舞台に向って右側に男性、左側に女性が座られました。 ―― あ、やっぱりルガンスキーさんは3台のための〜だけしか演奏されないんだ。 舞台にいるのはルガンスキーさんではない、ということは分かりましたが、誰が演奏されているのかは分かりませんでした(笑い) 後で分かったのですが、このお二人はボリス・ベレゾフスキーさんとエヴリン・ベレゾフスキーさん。 …親子のようです。エヴリンさんは15歳! でも、全然15歳には見えませんでした。大人っぽく私には見えました。客席の周りで「15歳」「15歳」という声が聴こえたので、分かった位です。そして、堂々と弾かれていたと思います。 パンフレットによると、この曲はモーツァルトがピアニストであるお姉さんと一緒に演奏するために作った作品との事。ですので、血のつながった身内で演奏するととてもいいですね! 曲の、根本的な部分がクリアされているような気がして。>とは言うものの聴いている時は、身内だとは知らなかったのですが。 演奏後に、客席の後ろからすごい勢いで走ってきた人が、エヴリンさんに可愛い花束を渡されていました。その花束がとても似合っていました♪ 次がいよいよルガンスキーさん登場の、3台のピアノのための協奏曲ヘ長調です。 今度はピアノが3台とも観客に向って並べて置かれました。ピアニストの顔と足が運が良ければ見える… といった感じで、腕や指等は全く見えませんでした(涙) 3人が舞台へ登場! そして、それぞれの横に譜めくりさんが付きます。舞台中央に 『(ピアニスト+譜めくりさん)×3=6人』 という、すごい光景が見られました。 中央のピアノに座られた1番スリムな方がルガンスキーさんだと、すぐに分かりました。 しかし、それ以降は誰がどこのパートを弾かれているのか、私には分かりませんでした。 あ、今のルガンスキーさんの独奏…?!と思っても、ピアノの下から手が見えていたり。 …さっぱり、でした。なので、ルガンスキーさんがすごいのかどうなのかとか、そんなことを感じる以前の状況でした(笑い)>いつかリベンジを…!!! 2曲共に言えた事は、ホールが大きすぎて「これがピアノソロだ」という感じを受けなかったことです。全体的に丸い感じがしました。ポロン、ポロン…という、ピアノ特有の音が無かったのです。モワン、モワン…という感じです。 協奏曲って、オケが下地を作って、その上にソリストが音色を奏でていくものだと思うのですが、今回はソリストが下地を作って、オケが音色を奏でていたような気がします(笑い) 私はピアノについて聴きなれていませんので、余計に今回の演奏について、感じることがありませんでした。特徴、というものが分かりませんでした。 しかし、ソリストが3人も集まって1曲の協奏曲を演奏されているこの状況はすごいことなんだ…という雰囲気は感じ取ることが出来ました。 この日は、このコンサートの他に無料のイベントも楽しんできました。 まずは、ヴィオラ・ダ・ガンバのフィリップ・ピエルロさんのマスタークラス。 私はこの「マスタークラス」という意味が分からなくて、フィリップさんが客席に座っている人たちに向ってビシバシ質問とかされるのかと思い、最初は音楽やっていない私が参加してもいいのかしら…と、どきどきしていました(笑い) 実際は、最初にある1人の生徒さんが演奏をし、それについてフィリップさんが色々と教えていく、客席はそれを聴いている、という流れのものでした。 私の席からは、まず「ヴィオラ・ダ・ガンパ」という初めて聞く楽器が見えません(こちらのような楽器です)。そして、前に座られている方がなぜか室内なのに帽子をかぶられていて(怒)、そのおかげでフィリップさんの顔も見えませんでした。伴奏はチェンバロ。ゆったりとした、優しい音色だなぁ…と思いました。そして、深い眠りにつきました…(暗) 記憶にあるのは、最初の方でフィリップさんが「ヴィオラ・ダ・ガンバは人間の声に1番近い楽器なんだから、楽器を歌わせてあげなさい。」というようなことを言われていたこと。詳しくは忘れましたが、「歌う」ということを何度も通訳さんを通じて言われていました。そこから先のアドバイスは、私には分かりませんでした。 もう1つ参加したのは、丸の内交響楽団さんが演奏された無料コンサート。 ■ モーツァルト:「魔笛」序曲 K.620 ■ レオポルド・モーツァルト:「おもちゃの交響曲」より ■ モーツァルト:ディヴェルティメント第2番ニ長調 K.131より …どれも私の知らない曲でした(魔笛も私は知らないのです!)。 なので、今となっては演奏の記憶が残っていないのですが、舞台への階段を一生懸命上らなくてはいけないほどのお年の方も演奏されている、演奏することが好きな方々が集まったアマチュアの楽団さんなのだなぁと思いました。好きだから続ける…というのは、とても良いことだと感じました(詳しい事は分かりませんけれども)。その雰囲気を、私は楽しませていただきました。良かったと思います。 しかし、知らない曲でも一気に引き寄せられてしまった前日のゴルダン・ニコリッチさん&オーヴェルニュ室内管弦楽団の皆様たちの演奏。これは本当にすごかったのだなぁと改めて実感しました。 この方たちの演奏、約10日経った今でも私の頭の中にははっきりと残っているのです! 「特別すごい…!」という感動には出会えませんでしたが(そう毎日感動が続くのもどうかと思いますし)、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン全体の雰囲気をじっくりと楽しむことが出来た1日でした。 また、一緒に1日を楽しんだtonicaさんにも感謝です! 2006年5月14日 記 |
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