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読売日響 横浜シリーズ
みなとみらいホリデー名曲コンサート
【 2006年8月20日(日) in 横浜みなとみらいホール 】
 指揮:広上淳一


■ メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op64 ヴァイオリン 川畠成道
■ ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op104 チェロ 長谷川陽子
■ チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 op23 ピアノ:清水和音

私にとって久しぶりのコンサート! コンサートしては約1ヶ月ぶり。川畠さんのコンサートとしては約2ヶ月ぶり。「コンサートホールへ足を運ぶ」という感覚すら忘れてしまっていたような気がします。
すごくドキドキした気持ちで横浜みなとみらいホールへ向いました。本日はコンチェルトが3曲。絶対に遅刻できない…! みなとみらい駅の長いエスカレーターを駆け上がってホールへ向いました(毎朝、永田町駅のエスカレーターと奮闘しているおかげで、楽に上がれました♪)。

先に正直な感想を述べてしまいますと、私にとって今回のコンサートは全体的に特別良くも無く、悪くも無く…でした。今、何を書こうかと言葉を選んでいる時点で、そういうことなのだと思います。
良くても悪くても、そういう時は感想が次々と溢れ出てきますので…今回は、不思議と何も出てきません(汗)
3人のソリストとオケとのバランスは良かったです。私は後ろの方の席でしたので、ヴァイオリンとチェロの音色が少し届かなかった分、ピアノの音色は丁度良く届きました(逆に前に座っていた方は、ヴァイオリンとチェロの音色が丁度良く、ピアノの音色が強すぎたようです)。

読響のコンサートマスターは藤原浜雄さん。先日『深夜の音楽会』でベートーヴェンのトリプルコンチェルトを観たばかりで(素敵な演奏でした!)、私にとっては旬の方です。昨年のコンサートも未だに覚えています! 私の席からは藤原さんのお姿は詳しくは見えなかったのですが、常に藤原さんの存在を意識して本日のコンサートを聴かせていただきました。

川畠さんは1曲目のメンデルスゾーンのコンチェルトでした。
演奏中、舞台の左側に3曲目で使われるピアノが置いてあるのも、いつもと違った雰囲気でした。
私にとって川畠さんのメンコンは和光市に続いて2回目。でも前回は途中で意識が無くなったので(申し訳なかったのですが…)、実質初めて聴くようなものです。有名な曲ですが、私には馴染みが無く、色々な方の演奏を聴いて本日のために予習をしました。第2楽章が1番川畠さんの演奏にぴったりとくるのでは?!と予想していました。恐らくこの予想は合っていると思います。でも、この日の私は普通に耳を音色が通り過ぎただけでした。そういう日もあります。というか、そういう日がほとんどだと思います(笑い)良い演奏に出会えるのは、本当に幸せなことです。

演奏後には会場中、大きな拍手が沸き上がりました。一般的には(?)、とても良い演奏だったのだと思います。

続いて、ドヴォルザークのコンチェルトです。チェロのコンチェルトは初めてですので、楽しみにしていました。緑のドレスを着て、チェロを抱えて登場された長谷川さん。まるで、人形のようでした! そして、オケの方々に囲まれた中で演奏する姿、お姫様のようでした! 見た目は美しく、でも演奏は激しく。水面下の白鳥のイメージがしました。

この曲は、ソリストが弾き始めるまでとても長い曲なのですね(笑い) ベートーヴェンのヴァイオリンコンチェルトも入るまで長いな…と思いますが、こちらも負けていません。

そして待ちに待った長谷川さんのチェロの出だしの1音。
これがチェロの音色なの?! と思うような、私の想像外の音色でした(ギターっぽいというか…)。高音を出しているためのようなのですが、でも長谷川さんのチェロの音色は独特だと思います(笑い)>これは、モーツァルトの時も感じたのですが。
腕を中心に、体全体を使っての約40分の演奏。にもかかわらず、演奏終わった後の長谷川さんは、爽やかにお辞儀をされていたのが印象的でした。

休憩後は最後の曲、チャイコフスキーピアノ協奏曲です。
私は本日の3曲のなかではこの曲が1番感動しました。読響さんの演奏も、1番合っていたような気がします。演奏がどう…というよりも、曲そのものが好き(笑い)!日本人はチャイコフスキーの曲が好きだと聴いたことがありますが、私も例外では無いようです。有名な出だし(しか、私も記憶に無かったのですが)から最後まで、集中して聴くことが出来ました。激しく鍵盤を打ちつけて響く音色は、とても威厳がありました。
どこの楽章かは忘れましたが、チェロやフルートとの兼ね合いがあったと思うのですが、そこでは、ピアノの音色は涼しげな清流であるかのような、チェロやフルートはそこに集まる小動物のような、そんなイメージが私には浮かんできました。

1度で有名な協奏曲を3曲も聴けるなんて、贅沢な一時でした。
そして、3曲続けて指揮をされた広上さん。最後に挨拶をされるために舞台上を行き来される足もとはふらついていたような気がします… 素敵な指揮をありがとうございました。

コンサート後は久しぶりに友達に会えて、今年前半のコンサートが一気に頭の中を駆け巡りました。
これからは芸術の秋、突入です(まだ夏だけど…)! どんな音色との出会いがあるのか、今からとても楽しみです。

2006年8月21日 記

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