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インストアイヴェント
【 2006年5月7日(日) in ヤマハ銀座店1F ミュージックステージ 】
  ピアノ:アンソニー・ヒューイット


■ ヴィヴァルディ:「四季」より 春=@第1楽章
■ ヴィヴァルディ:「四季」より 夏=@第1楽章
■ ヴィヴァルディ:「四季」より 冬=@第3楽章
■ ショパン:ノクターン
■ ブラームス:ハンガリー舞曲 第1番
■ モンティ:チャルダッシュ

アンコール
■ グノー:アヴェ・マリア
連休最終日の本日、あいにく雨が降ってしまいましたが、私にとっては初めての川畠さんのインストアイベントがヤマハ銀座店でありました。
インストアイベントといえば、私はアナスタシア・チェボタリョーワさんのものに行ったことがあるのですが、とにかく通常では不可能な位に近い距離で演奏してくださることが魅力の一つです(コンサートホールでの1列目とは比べものになりません!)。このイベントに対しての問い合わせが多数あったそうです。そして、本日開店時にいらっしゃった方もいたそうです。>すごい!

ヤマハの方のお話によると、川畠さんのお母様がこちらのインストアイベント(週に1回行われます)を大変気に入っていらして、この1Fの場所でぜひ演奏させてください(2階にはきちんとしたサロンホールがあるそうですが、そちらではなく)、と川畠さんサイドからの希望で本日のイベントが実現したのだそうです。皆さんの近くで演奏したい、と。…このことにお店の方も大変恐縮していました。

ステージ上に、川畠さんとアンソニーさんが登場!
ヴィヴァルディ「四季」より《春》第1楽章が始まりました。

…これが不思議なのです。
川畠さんのヴァイオリンの音色がいつもと違う気がします。これが近くでしか聴く事の出来ない『生音』なのかな?とも思ったのですが、よく分かりません。
この音はまるで、4月の始めにネット配信で早朝に聴いたワシントンでのコンサートの時の「昔っぽい音色(少し高音気味の音、とでも言うのでしょうか)」です。場所によって音が違って聞こえたのかもしれませんが… 不思議に思いました。

近くで見た川畠さんの手はとても小さく感じました。
いつもの離れた場所から見る手の方が大きく見えるなんて変ですけれども(笑い)
それ以外は、近いから、遠いから、という感覚は持たずに、最後まで聴かせていただきました。また、あまりに近すぎて、どこを見ていいのか分かりませんでした。
インストアイベントでこれだけの曲数を聴けるなんて、何て贅沢なのでしょう! もしかしたらラ・フォル・ジュルネよりもお得かもしれません!!! いえ、絶対お得です。

昨日のコンサートでは、ソロリサイタルを開催された(!>ピアノが目立っていた、という意味です)アンソニーさん。本日はとても控えめな伴奏をされていました。譜めくりさんがいらっしゃらないらしく、御自分できごちなく楽譜をパラリとめくられながら弾かれていた姿が印象的でした。
個人的には、昨日よりも良かったと思います。御2人の距離が1日分、近づいたかな…と。それとも、私の耳が御2人の演奏に近づいたのかもしれません(笑い)

友人が「どうして『秋』は弾かないのかな…」と言っていましたが、確かに!
私もあまりこういう楽章のみの形で『秋』は聴いたことがありません。好きな部分ではあるのですが。

《 春⇒有名 夏⇒ヴァイオリンの勢いが感じることの出来る部分 冬⇒ピアノとの響きが良い 》

…ということで、消去法なのかな、と勝手に推測してみました。

前半の「四季」3楽章分が終わると、少しだけ川畠さんのトークがありました。

『 私はヴァイオリンを10歳の頃から始めて今年で25年なのですが、この25年間自分なりにさまざまなことを学びながら、毎日毎日小さな楽器と悪戦苦闘している…という毎日です。どうしてこんなに苦労しながら弾き続けなければならないのかな、と思うときもあるのですが、離れることが出来ない、というのがこのヴァイオリンです。奥が深くて魅力的な存在です。
ヴィヴァルディの音楽と、これから数曲弾かせていただきますヴァイオリンの小品の素晴らしさを本日伝えることが出来て幸せに感じます。あと数曲ありますが、よろしくお願い致します。』

後半の小品になると、いつも聴かせていただくヴァイオリンの音に戻ったような気がしました。
ノクターンは昨日よりも情が溢れているような気がして、そしてお店の入口から見える降り注ぐ雨、傘を持って歩いている通行人の姿なども雰囲気作りに一役買いまして、とても素敵な演奏となりました。
ハンガリー舞曲第1番、チャルダッシュもこの勢いに乗ったかのように、とても良かったです。

最後にヤマハさんより川畠さんに花束贈呈(アンソニーさんの分が無かったのが、私としては残念でしたが)。
さらにアンコールとしてアヴェ・マリアを弾いていただいて本日のイベントは終了しました。
アンコール時。入口には人が沢山集まり、出入り口が通れない状態までになっていたようです。
そしてアンソニーさんが川畠さんから花束を受け取って、何気なくピアノの中に立てかけたのですが(アヴェ・マリアを演奏するために、です)、これがとても素敵で…! ピアノに花束っていいですね(笑い)出来ることなら写真撮りたい!!! と思いながら聴かせていただきました。

2006年5月8日 記

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