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川畠成道 ヴァイオリンコンサート |
【 2005年10月7日(金) in 町田市民ホール 】 ピアノ:鷲宮美幸 第一部 ■ ヴィターリ:シャコンヌ ■ フランク:ソナタ イ長調 第二部 ■ クライスラー:愛の悲しみ ■ クライスラー:愛の喜び ■ エルンスト:夏の名残のバラ ■ グノー:アヴェ・マリア ■ ワックスマン:カルメン幻想曲 アンコール ■ ジョン・ウィリアムス:シンドラーのリスト ■ ブラームス:ハンガリー舞曲 第4番 ■ メンデルスゾーン:歌の翼に ■ ブラームス:ハンガリー舞曲 第1番 ■ バッハ:アリア |
前日、チケットを何度も覗き込む私の姿がありました―― 『 18:00開場 18:30開演 』 何度読み直しても、その文字は変りません。 本日の会場は町田市民ホール。仕事が終わったらすぐに電車に駆け込んで、町田駅からは徒歩7分… ヤフーの路線で確認すると、会場に到着出来るのは かなりギリギリな感じ。 8月のファンクラブコンサートの失敗だけは繰り返したくないなぁ…と思いながら、当日会場へ向いましたが、案の定(?!) 予定より2本遅い電車に乗ることとなり(涙)、町田駅からは小雨の中を傘を差さずに 形振り構わず猛烈にダッシュ!!! >今思うと恥ずかしい… 18時30分に何とか会場に着くことが出来たのでした。良かったです… 座席に着き、本日のプログラムを確認しますと―― ヴィターリ:シャコンヌ の文字が飛び込んできました。(当初の予定のプログラムが少し変更になっていたのですね。) ずっとずっと生で聴きたかった、そして8月のコンサートで聴き逃してしまった曲です。 汗を拭きながら、嬉しいなぁ〜♪ 幸せだなぁ〜♪ と、1人で喜んでいました。 全体的なプログラムもとても良いです。宇和島公演でその弾き方に、曲の深さに驚いた「夏の名残のバラ」がありますし、鷲宮さんの伴奏で私が大変気に入っている「アヴェ・マリア」もありますし!!! 今日の会場である町田市民ホール… 『町田市』は、毎日のようにコンサート等の催し物がされている、活動がとても活発な地域に感じました。客席も、地元の方が多かったように思えました。 川畠さんの生演奏を初めて聴きにきた親子連れの方。又はお年寄りの方。 ホール内でも、赤い羽根の共同募金を呼びかけていたり(募金をすると、今回の川畠さんの公演のポスターがいただけるというファンには嬉しいおまけ付き、笑い)、どちらかの施設で作られていると思われるクッキーが売っていたり(欲しかったのですが、買いそびれてしまいました)。飲み物の横に、コアラのマーチやポッキーなどのお菓子が用意されていたり。すごく 地域の雰囲気が伝わってきて、良かったです。 今回のチケットも「完売御礼」となったようです。色々なことを企画する市もすごいですが(詳しくは市ではないかもしれませんが)、関心度が高い町田市民もすごいなぁと思いました。 私は区の催し物等はいつも参加していませんし、関心も持っていませんので(汗) ―― さて、演奏が始まりました。 待ちに待ったシャコンヌです!!! CDで何度も聴いて感動していた曲を、『生』で聴くことが出来る この喜び! 本当に嬉しかったです。もう、私の視界は川畠さんのみに絞られていました(笑い) 想像通りの、素晴らしい演奏でした。激しめな左の指使いと右手の弓さばき(?)など、じっくり目に焼き付けてきました。 ですが、「それ以上」 の物は残念ながらありませんでした。 何というのでしょうか、紀尾井ホールで感じたような あの胸の高鳴り、集中して聴き入るあまりの息苦しさ…そういったものがこのシャコンヌには、そしてフランクのソナタには… 人間、贅沢になってしまうもので「素晴らしい」以上のものをついつい求めてしまうのですね。 前半は、確かに良かったのだけれど、でも… という気持ちでした。何かが足りませんでした。 私が左側の席に座っていたためかもしれませんが、ピアノの音があまり聴こえてきませんでした。それも残念なことの1つです。フランクのソナタはピアノが主張して欲しいと思っているので(好みの問題ですね)。 座席の他に、ホールの音響の関係もあるのかもしれません。 第一生命ホール、紀尾井ホール、と とても良い場所が続いていましたので、その思い出から離れられないというのもあります。でも、そこが色々なホールで聴く楽しみでもあるのですが。 ところが、後半はそんな私の煮え切らない気持ちを(?)見事に吹き飛ばしてくれました! まずは、川畠さん独奏の「夏の名残のバラ」。 何度拝見しても、この複雑な指の動きと音色の組合せが理解出来ません(笑い) とにかく「すごい」の一言で、今 川畠さんの脳の中はどのようになってるのだろうか…と考えてしまいます。私の後ろに座られていた方々も、絶賛されていました。 観客全員が、川畠さんの演奏される姿に釘付けでした。初めて川畠さんの生演奏を聴きに来られた方のハートをしっかりとこの曲でつかんだことだと思います。いえ、確信しています。そんな空気を感じることが出来ました。 そして、私 一押しの 鷲宮さんとの「アヴェ・マリア」―― この曲に入ったら、急にピアノの音色が神聖なまでに輝いたといいますか、ホール全体をヴァイオリンとピアノの音色が包み込みました。 鷲宮さんとのアヴェ・マリアは やっぱり、素敵だ… ――と、再・再確認です。 これこそ、私が求めていた「何かが足りない部分」を補ってくれるものでした。私の右隣に座っていた方は、何度もため息をつかれていました。それだけ感無量だったのでしょう。私も同じ気持ちでした。 何で、この曲になったらヴァイオリンとピアノのバランスが一致したのかは分かりません。単に私の思い込みなのかもしれません(その可能性が大ですが)。ですが、それ以降の曲がとても乗りに乗ったものとなったのでした。 カルメンファンタジーは、最後の部分が何かに挑戦をしているかのような、非常に速い演奏でした。 ふと、五嶋龍くんがファーストアルバムの録音で、ハイフェッツの演奏最短記録を抜くためにシンディングの曲を 一生懸命練習していたオデッセイの姿を思い出しました。この時の川畠さんも 何かを目指して、イメージして、演奏されていたように感じたのです。(これも、私の思い込みかもしれません)。 アンコールでは、「皆様、ぜひこれを機に『川畠成道(かわばた なりみち)』の名前を覚えてくださいね」 とまず話されました(笑い) 町田に来て「CD聴いています」と声は掛けられるのですが、名前は覚えていない方がいらっしゃったので…ということだそうです。でも 今日の演奏で皆のハートを掴んだはずです! 続いて、自分の原点であり、ファーストアルバムにも使わせていただいたという「歌の翼に」のお話。 12月発売のアルバム録音のために、ボローニャに行かれたときのお話。 そして、最後は本日10月7日は川畠さんのお母様 川畠麗子さんのお誕生日だということで、舞台の上から感謝の気持ちを述べておられました。 舞台の上から感謝の気持ち…聞いているこちらが、感動してしまいました。母親として、これ以上に嬉しい事は無いと思います。(その後、ロビーでファンの皆様に「お誕生日おめでとうございます」と祝福されているお母様の姿がありました。) 「誕生日を迎えた母に、そしていつも応援してくださるファンの方々に、感謝の気持ちを込めて弾かせていただきます。」 ―― 最後の「バッハ:アリア」を演奏されたのでした。 こんな素敵なコンサートでしたので(私にとっては後半が特に)、サイン会は当然 長蛇の列!!! 私も列に並んでると、時間を気にされている(恐らく21:30に撤収だったのでは、と、笑い)スタッフの方々の殺気が…(汗) スタッフの方にとっては、嬉しい反響の反面、これからの後片付け等を考えると、気持ちは複雑だったのかもしれません。>そんな姿を目にしてしまうと 並んでいるこちらも、気持ちは複雑になりますよ(苦笑い) その最後の部分を除くと とても良い雰囲気のコンサートでしたので、また町田でコンサートが開かれるといいな と思いながら会場を後にしたのでした。 最後に…(書くタイミングが無かったので、ここに) 本日の譜めくりさん。座って待っている時は背筋がピンと美しい位に伸びていましたし、髪形、スタイル、服装などとても素敵な方でした。なので つい、そちらに目がいってしまいました(笑い) 左側に座ると、こういう部分も気がつくことができるのですね。1つ、新しい発見でした。 2005年10月8日 記 |
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