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Japan tour 2005
川畠成道 東京公演
【 2005年3月26日(土) in 東京オペラシティコンサートホール 】
  ピアノ:ダニエル・ベン・ピエナール


第一部
■ タルティーニ:ソナタ ト長調「悪魔のトリル」
■ ブラームス:ソナタ 第3番 ニ長調 作品108

第二部
■ クライスラー:ウィーン奇想曲
■ メンデルスゾーン:歌の翼に
■ ブラームス:ハンガリー舞曲 第1番
■ グノー:アヴェ・マリア
■ ワックスマン:カルメン幻想曲 (コンサート初登場!)

アンコール
■ ショパン:ノクターン
■ ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番
■ 黒人霊歌より:深い河
■ マスネ:タイスの瞑想曲
どうして、川畠さんのコンサート会場へ向かう電車の中ってこんなに緊張してしまうのでしょうか。
今日も緊張しながら、しかも遅刻してしまうかもしれないという焦りを感じながら、タケミツメモリアルへ向かいました。(まるで、就職活動で面接へ向かう気分のようです。)

今回は、私にとって初ダニエルさん(川畠さんのCDでピアノ伴奏をされている方)のピアノ伴奏です。川畠さんの音と同じ位、ダニエルさんの音も楽しみにしていました。(ダニエルさんはいつも私が眺めている、6月4日の浜離宮でのコンサートのチラシの写真と同じ顔で伴奏をされていました。←当たり前だ。)

プログラム予定だった曲を、いつもと同様今日までに頭に叩き入れてきましたが、ブラームスのソナタだけは何度聴いても、覚えることが出来ませんでした。頭の中で自分から流れてくれなかったのです。
ところが、今日川畠さんの演奏を聴いていましたら、少しずつ頭に入っていくようになりました。バッハの『パルティータ 第2番』の時もそうでした。何度聞いても頭の中を素通りしてしまう日々が続きましたが、映画『シャコンヌ』を観てから、すごい勢いで頭の中を流れるようになりました(そしてすごく好きな曲の1曲となった)。今日も家へ帰ってからCD(チョン・キョンファ/ヴァイオリン)を改めて聞いてみると、一緒に口ずさめるようになっていました… きっかけって、あるものなのですね。この曲は私にとって特別な曲になりそうな予感がします(笑、なーんて)。

第二部の最初は辛かったです。ウィーン奇想曲が始まると、急に私の喉にイガイガがやって来ました。咳がしたくてたまらなくなりました。もう、自分の喉との戦いです。
絶対に、咳はするものか――!
頑張っていたら、涙が出てきました… 喉のイガイガに自分自身が勝った頃に、丁度演奏は終わっていて、私は楽しみにしていたこの曲は耳に残りませんでした。(残るは咳との思い出ばかり。残念です、泣)

今回は(今回も、ですね)、1曲目から最後のアンコール曲まで、大変素晴らしかったです。
自分がいつもの2階席から1階席へと、座席がより川畠さんに近づいたせいもあるのかもしれません。前回以上に、音がとても良く聴こえました。川畠さんの演奏されるお姿がしっかり見えましたし、何より「このヴァイオリンから音が出ているんだ」ということがよく分かりました。今までは、それが分かるほど川畠さんのお姿は見えていませんでした。(弦を動かしているのがようやく分かる位です。)

今回1列目で演奏を聴かれた方のお話では、第一部ブラームスのソナタを弾かれていたあたりから川畠さんの額に汗が見えていたそうです。汗…! 汗が見えるなんて羨ましい… って、そうではなくて。
演奏をするって本当に体力・気力を集中させるものなのだと、この話を聞いて私は思いました。その結果が「汗」な訳ですよね(ライトのせいもあるのかもしれませんけれど)。当たり前のことなのかもしれませんが、そういう心を込めて演奏された曲を聴くことが出来る喜び。その喜びと感謝の心はいつまでも忘れたくないものだと改めて思いました(笑)
でも、1列目で演奏を聴くってとても良いようです。1列目で聴かれた皆様、幸せそうでした!

演奏後のお楽しみ。今日のサイン会はダニエルさんも一緒。
何度も言いますが、私は初めてのダニエルさんでしたので、ダニエルさんの『バッハ/48の前奏曲とフーガ 第1巻』のCDを持って行きました。これはイギリスで出しているCDで、アマゾンUKで入手することが出来るものです。私はこちらのアルバムが好きなので、最初は絶対このCDにサインをしていただく! と決めていました。(川畠さんの時に、絶対アヴェ・マリアのCDに! と決めていたのと同じ感情です。)

私は英語が出来ませんし、昔からコンプレックスもあって、英語を聞くと頭が真っ白になる傾向があります(汗)今日は、きっとダニエルさんはこう言ってくれたのだと思うのです。

ダニエルさん : これはアマゾンで買ってくれたのかい?
私 : い…いえす!>思いっきり、日本語英語ですわ
ダニエルさん : 今度このアルバムの第2巻が発売されるんだよ
私 : ………(汗、汗、汗)

英語力、欲しい〜〜〜!!!
今日ほど、そう思った日はありませんでした(泣)人はきっと、こういうきっかけから英語に興味を持ち始めるのでしょうね。
私も第2巻が発売されるということをどちらかで読んだことがあるのですが、「いつ発売されるのですか?」と聴きたかったのですよね。でも、「いつ」という単語が頭に出てこなかった…それから頭が真っ白になってしまいました。聞けなくてもせめて、「このアルバムが私は大好きです」位の気持ちは伝えたかったです。せっかくのチャンスだったのですから! 会話がかみ合わないので、気まずい空気が数秒流れました…

ということで、今日のサイン会は英語力の無さに打ちのめされたばっかりに、川畠さんにサインをしていただいた記憶が全く抜けています…(きちんと、サインをしていただいたお礼を言ったか心配です。)
本当、基礎英語位は話せるように努力したいです。でも、「いつ」って英語でなんて… >Whenだよ!

2005年3月26日 記

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