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New Year チャリティー・コンサート
シュトラウスとチャイコフスキーの夕べ with 東京フィルハーモニー
【 2005年1月18日(火) in 東京芸術劇場(大ホール) 】
  指揮:円光寺雅彦   ゲスト:川畠成道


第1部
■ J.シュトラウスU:喜歌劇「こうもり」より序曲
■ J.シュトラウスU:美しき青きドナウ
■ J.シュトラウスU:ポルカ「雷鳴と雷光」
■ J.シュトラウスU:ピツィカートポルカ
■ J.シュトラウスU:アンネンポルカ
■ J.シュトラウスU:皇帝円舞曲

第2部
■ チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 (with 川畠成道)

アンコール
■ マスネ:タイスの瞑想曲 (with 川畠成道)
■ J.シュトラウスT:ラデツキー行進曲
待ちに待った、2005年初めての川畠さんのコンサート!
(川畠さんにとっても日本では2005年初めてのコンサートだそうです。)
今回は私、前の2回を反省して演奏項目をしっかり聞き慣らしてからコンサートに…気合十分です。

前半のシュトラウス。
喜歌劇「こうもり」はプラシド・ドミンゴ指揮のオペレッタDVDも観ましたので(これが、明るく楽しい作品で!)、色々な名場面を思い出しながら聞き入りました。
すごく、リズム溢れる曲ですよね。特に私の観たDVDでは「せつなくなってきたわ!」となっているこれから刑務所に入る(前に妻に内緒で舞踏会に行こうとしている)アイゼンシュタインと妻ロザリンデ、(伯母が病気と嘘をついて休暇をもらい、これから舞踏会へ行こうとしている)女中のアデーレが表面上は悲しい別れを装いながら、ウキウキしている心を隠せずに踊ってしまう場面の部分が好きで、そこでは思わず私が指揮者に代わって中央で指揮棒を振りたくなりました(笑)

各曲を始める前に指揮者の円光寺雅彦さんが、簡単な曲の説明をして下さいました。
その中で一番記憶に残ったのが今日のパンフレットの解説にも書いてあったのですが、「アンネンポルカはウィーンのアンネン・ザールという会場で行なわれる舞踏会のために書かれた曲なんですよ」ということ。今までアンネンって何だ?!と思いながら(それでも調べていなくて)聴いていたので、これですっきり。

後半は大本命の(!)チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲 「with 川畠成道」 です。
髪を短く切られた川畠さんが舞台へ登場…もう、胸はドキドキです(笑)
この曲は今までに何度も演奏されているそうで、すでに聞かれた方も多いと思うのですが、初めて聞いた私には衝撃的でした!ものすごく…ものすごく、川畠さんの個性が溢れていて。それも中途半端な個性ではなく、「川畠成道100%」のチャイコフスキーという感じでした。>この気持ち、分かっていただけるでしょうか?
川畠さんはこういう弾き方をされるのか…と私にとっては新しい一面を見せていただいた気持ちです。素晴らしかった。

CDではパールマン、諏訪内晶子さん(2種類)、千住真理子さん他、色々な方の演奏を聞きましたが、どれも違った雰囲気で演奏されていますよね。これを聴いた上で、川畠さんだったらどのように演奏をされるのだろう?と今日まで色々想像をして来たのですが、私の想像とは全く違った演奏でした。力強く、ダイナミックに、そして全体的に速め。逆にゆっくりの部分は本当にゆっくりに。

私の好きな第1楽章。
聴くのと見るのとは大違い。演奏されている姿を実際に見ますと、非常に激しい曲だったのですね!もう、周りと音を合わせるというよりも、川畠さんのソロコンサートであるかのように川畠さんのヴァイオリンの音しか私の耳には届きませんでした。(それでいいのだと私は思います。)
なので、CDで聴いた曲とは全く別の曲として耳には残りました。本当、こんなに激しい曲だとは思わなかった…驚きました。ソリストの個性を表現するには正にうってつけの曲だと思います。

第2楽章で少しゆっくりめとなって、ようやく周りのオーケストラと一体化した…と思いました。
それでも相変わらず川畠さんのヴァイオリンの音だけは別個としてホール内に響き渡っていたのは、やはり川畠さんの個性からでしょうか、ヴァイオリンの性能でしょうか。

第3楽章…私にとっては「北京ヴァイオリン」の曲です(笑)
映画のシーンと重なって、川畠さんに北京駅まで走ってヴァイオリンを弾いていただきたくなりました。(主人公が北京駅でヴァイオリンを弾いて、父に聴かせるラストが感動するのです!)
そして圧倒され続けの中、あっという間に演奏は終わったのでした。

アンコールの「タイスの瞑想曲」は今までの私の中での川畠さんの演奏といった感じ(アヴェ・マリアとかそういった感じ)で、こちらも大変心に染み渡る素敵な演奏でした。

もう一つのアンコール「ラデツキー行進曲」。こちらは川畠さんは演奏されなかったのですが。
今年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートではスマトラ沖地震で被害に遭われた方に配慮して、ラデツキー行進曲は自粛されたのですよね。本日の休憩中に私は友人に、皆で拍手をしながら演奏をする姿をテレビで見たかった、と話していたところだったのです(笑)
…まさか、自分が拍手をして生演奏を聴くことになるとは!
川畠さんが退場されるや否や、いきなり始まったのでびっくりしました。そして、笑顔が止まりませんでした。一生懸命に拍手をして楽しみましたよ。>最高!

今日は素敵な2005年の幕開けでした。今年はぜひ皆で、川畠さんのコンサートへ!と叫びたいです。

2005年1月18日 記

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